ツァラトゥストラ(11)

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カウィの光輪

カウィの光輪(クワルナフ)はアフラマズダが造ったもので、それは大地の支 配者の証とされ、歴代の王はアフラマズダよりこれを受け取るとされました。

このカウィの光輪の話は大地神ザムに捧げられた「ザームヤズド・ヤシュト」 に詳しく書かれています。このヤシュトでは、誰がこのカウィの光輪を持って いたか、という記述が続きますので、結果的に、このヤシュトは古代イランの 歴史の要約になっています。

このヤシュトに登場する王は次の通りです。 ハオシュヤンハ・パラザータ(ベーシュダート朝の祖) タクマ・ルピ       (ベーシュダート朝の二祖) イマ           (ベーシュダート朝第1期最後の王) スラエータオナ      (ベーシュダート朝の再興者) クルサースパ       (ベーシュダート朝の再々興者) カワータ,アピウォフ,ウサザン, アルシャン,ピシナフ,ブヤルシャン, スヤーワルシャン     (いずれもカウィ朝の王) ハオスラワフ       (カウィ朝中興の祖) なお、スラエータオナは「ダハーカ竜」を倒した勇者としても知られます。 ダハーカ竜とは、ゾロアスター教の経典にたびたび出てくる怪獣で、  3つの口、3つの頭、6つの目がある  千の術を使い、最強の魔性を持つ とされています。しかし、面白いことに、このダハーカ竜も、アルドゥイー ・スール・ヤシュトによれば、百頭の雄馬・千頭の牛・万頭の羊を捧げて、 アナーヒータ女神を祀る、と書かれています。

アナーヒータ女神という存在はある意味で善悪を超越したところに存在して いるのかも知れません。


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