世界の神話(39) ヘラクレス(2)ヘラクレスの冒険(1)

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さて、それではヘラクレスの12の難事について各々を簡単に説明しておき ます。今日は最初の4つです。

(1)ネメアの獅子を殺すこと

この怪獣は象ほどの大きさで歯は象牙のようで、爪は刀のように鋭く、 皮は槍でも矢でも通らないほど硬いものでした。獅子は夜になると村に 出没し、出会ったものは牛だろうと羊だろうと人間だろうと構わず貪り 食っていました。

ヘラクレスも最初矢を射ますが全然こたえません。そこで大槍を投げつ けますがやはりものともしません。獅子はどんどんヘラクレスの迫って 来たのでとうとう棍棒でなぐりつけますが駄目です。仕方無いのでヘラ クレスは獅子に組みついて強力な腕で獅子の首をひねりました。獅子の 爪がヘラクレスの肉を裂きますが構わずしめつけます。すると、いくら 皮が頑丈でもやはり普通の骨と筋でできている獅子の首はその神の領域 をも越えるような力には耐え切れず折れてしまいます。獅子が倒れると ヘラクレスはその爪を折って、それを使って獅子の皮をはいでしまいま した。

※これはタロットカードの「力」のルーツの一つと考えられます。なお 獅子殺しの話は聖書の士師記13-14に登場するサムソンにもあります。

(2)ヒュドラを退治すること

この蛇は百の首を持っていました。ヘラクレスが1本の首を切り落とす と、そこから新しい首が2本生えて来ます。そこでヘラクレスは甥のイ オラオスに手伝わせて、彼が首を切る度にその傷口を松明で焼かせまし た。するともう首は生えてきませんでした。最後にどうしても不死の首 が1本あったので、ヘラクレスはそれを岩で潰した上で、土の中に埋め てしまい、二度と出て来れないようにしました。

この難事に関してエウリュステウスは甥に手伝ってもらったから数に数 えないと宣言。当然ヘラクレスは激怒しました。

(3)ケリュネイアの鹿を捕らえること

この鹿は非常に足の早い鹿で、アルテミスが自分の車を引かせている4 頭の鹿の兄弟でした。アルテミスが鹿をつかまえようとした時、この鹿 だけがどうしてもつかまらなかったのです。

ヘラクレスも何とかつかまえようと頑張るのですが、さすがのヘラクレ スもこの鹿のスピードにはてこずります。そこで仕方なく彼はアポロン の弓を借りて、その鹿の前足を射て動けなくした上で、できるだけその 他には傷つけずにとらえることに成功します。

のちにヘラクレスはこの鹿をアルテミスに献上し、鹿は彼女の車を引く 引く5頭目の鹿となりました。

(4)エリュマントスの野猪を捕らえること

これも大きな猪でしたが、この猪を捕まえること自体にはそんなに苦労 しませんでした。ヘラクレスは猪を隠れ場所から追出し、その上に飛び のって組み伏せたのです。

しかしこの猪の所に行く途中、ちょっとした事件がありました。ヘラク レスはケンタウルス族のポロスにもてなされますが、ポロスと敵対して いたケンタウルスたちがそこに襲撃して来て、ヘラクレスも仲間かと思 って襲いかかります。この無謀な襲撃は当然逆襲されてケンタウルス達 はみんな倒されてしまいますが、この時ヘラクレスの射た流れ矢が彼の 師匠であるケイロンに当ってしまうのです。この結果ケイロンは死ぬこ とになりますが、その時プロメテウスを救います。この話はまたどこか で書きます。

(1999-09-05)
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