世界の神話(32) 世界の始まり/ギリシャ編

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初めは何も無かった。しかし無の嵐が吹き固まり、やがて宇宙の蛇オピオン を作った。オピオンには目がなかったが、それは彼(彼女?)が見るべきものが 何も存在しなかったからである。

彼(彼女?)は何かを捜し求めるように無の中をはいまわった。やがてその勢い で風が起こり、風が集まって無の中の一部が熱っせられ、そこが炎となって、 女神エウリュノメが生まれた。彼女は月であった。

彼女はオピオンとともに無の中を踊り回り、彼女が歩いた所は海と空の境に なった。オピオンの動きによって生まれた4つの風〜北風・南風・東風・西 風〜が彼女に従って踊った。それらは彼女をとりまいて渦のように回った。

二人のダンスは静かにいつまでも続いた。やがてエウリュノメは鳥になって 空に巣を作り、銀の卵を産んだ。この卵が太陽となり、地球となり、星とな った。

まだゼウスやガイアも生まれていない古き昔、宇宙はこの二人によって生み 出された。

エウリュノメという神は相当古い女神のようです。ギリシャで大母神と言え ばデーメーテルが有名ですし、オリンポスの神々たちの母ともいうべきガイ アがいますが、それ以前の古い信仰の中にエウリュノメがあったようです。
ガイアは地球を作った女神ですが、エウリュノメは宇宙を作った女神です。
月が宇宙を産んだという思想もわりとポピュラーなもののひとつです。

また、普通神話では宇宙の始まりは卵であるとか混沌であるという話が多い のですがギリシャでは無から生まれたとし、これは現代の量子力学の考え方 と一致しています。またオピオンはまるで「超ひも」のようです。

(1999-07-06)
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