世界の神話(31) 世界の始まり/エジプト編

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最初に混沌があった。混沌を支配していたのは「最初に生まれた古き者」で 4組の男女神の姿を持つ。

ヌンとネネト   深淵 ヘフとヘヘト   無限 ケクとケケト   暗闇 アメンとアメネト 不可視性

この混沌の中から丘の神アトゥム(「完成された者」の意)が生まれた。ア トゥムはベンベンの丘の上で自慰をして男神シュウ(大気)と女神テフネト (湿気)を産んだ。(アトゥムは両性具有なのか??)この二人が結婚して 大地の男神ゲブと天の女神ヌトが生まれた。シュウ(大気)がゲブ(地)の上に 立ってヌト(天)を掲げたため天と地が分離した。

そして、ゲブとヌトの間にオシリス・イシス・セト・ネプテュスの4人が生 まれた。ここまでの9神が古代の9柱神である。後にオシリスとイシスの間 にホルスが生まれた。

太陽は毎朝天神ヌトの膣から生まれて、マンジェトと呼ばれる船に乗りヌト の体に沿って天空を横切る。この船にはトトやゲブ、ヘカ(魔術力)、フウ (創造呪文)、シア(認識)などの神が同乗した。夜にはヌトの口に飲み込 まれ、メセケトという船に乗り換えて、ヌト神の腹の中を横切った。

現代の西洋のシンボリズムでは天が男神で地が女神であるが、エジプトでは 逆に天神が女神で地神が男神であった。一般に古代には地方によって色々な 連想形式があったのである。象徴は画一的に捉えてはいけない。

しかし太陽が女神の膣から生まれて口に呑まれるという考えは素晴らしい。
みごとに生と死の本質を突いている。

(1999-07-03)
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