世界の神話(20) トロイ戦争(7)アイネアス

←↑→
さて、最後に負けた側のトロイの人々の行く末を追いかけましょう。トロイが 陥落した時、ごく一部の人たちがそこから脱出できました。その中には歴戦の 勇士でトロイの王族の一人でもあるアイネアスもいました。彼は燃え盛る自分 の国に涙しながらも生き残った者たちの為に新しい国を探す旅に出ます。

彼等の冒険はウェルギリウスの大叙事詩「アイネアス」に描かれています。

彼等もオデュッセウスに負けないほどの色々な冒険をしました。エーペイロス では、ヘクトルの妻アンドロマゲに再会し、色々な支援を受けました。彼女は アキレスの息子のピュロスの奴隷にされた後、ギリシャの武将の妻になり、そ の地にいたのですが、夫の死後はヘクトルの弟ヘレノスと結婚します。

キュクロプス島にも来ました。ここではオデュッセウスの部下でおいてきぼり をくらった者たちに会い、合流しました。

スキュラとカリュブティスの海は避けた方がよかろうと遠回りをしていたら、 彼等の順調な航海を恨んだヘラが風たちに命じて船を嵐に巻き込みました。し かしポセイドンは自分が命じた訳でもないのに海が荒れているのに気付き、風 たちに停止を命じ海を静かにしました。

アフロディーテは彼等が目的地に無事たどりつけるよう協力して欲しいとポセ イドンに頼みました。ポセイドンは承知しましたが、一人だけ船員の中から生 贄を欲しいと所望しました。ポセイドンが選んだのは舵取のパリヌロスでした。
ポセイドンは眠りの神ヒュプノスに命じてパリヌロスを眠らせ、海に落しまし た。しかしアフロディーテとの約束を守って舵取り無しでも船を安全に目的地 まで送り届けたのです。

その目的地はイタリアでした。

最初についた国はルトゥリー族の国でした。一行はそこの王ラティヌスに歓迎 され、そこに落ち着けるかに見えましたが、ヘラは復讐の女神アレクトーに命 じて、その国の者にアイネアスの一行を襲うように仕向けました。そこで彼等 はその国を逃れ、現在のローマの地に住み、ルトゥリー族と対立していたエウ アンドロス王の国に保護を求め、一緒に戦うことを提案します。

エウアンドロスはこれを受け入れ、両国の間に激しい戦いが起きます。パラス、 カミラ、トゥルヌスといった勇者が両軍に出ました。そして最後はアイネアス が敵の勇者トゥルヌスを倒し、勝負は決着しました。

アイネアスは結局ラティヌス王の娘、ラウィニアと結婚します。そして彼等が 作った町で、後にロムルスとレムスが生まれ、この二人がローマ帝国を築くの です。

(1999-05-16)
←↑→



(C)copyright ffortune.net 1995-2016 produced by ffortune and Lumi.
お問い合わせはこちらから