世界の神話(17) トロイ戦争(4)トロイの木馬

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さて、大将のヘクトルが倒れた後、トロイ側は城壁の中に立て篭って最後の抵 抗を試みていました。そんな中、アキレスはプリアモス王の娘ポリュクセネを 見初め、彼女に求婚をします。プリアモスはもし彼女がアキレスと結婚して彼 が自分の義理の息子になれば両軍を仲介して和平を成立させてくれるかも知れ ないと期待し、この縁談を進めます。しかしパリスは和平が成立すれば当然ヘ レネを返さなければならない為これに抵抗、二人がデートしている所に忍んで 行き、アキレスのかかとに毒矢を放ち、彼を殺してしまいます。アキレスはこ こだけが弱点でした。目の前で恋人が兄に殺されたポリュクセネは泣き崩れ、 発作的にアキレスのかかとにささった矢を引抜き、自分の胸に突き立てて自殺 してしまいました。

また、アキレスが死んで危機感を抱いたギリシャ側は、ヘラクレスの矢を持っ ているピロクテスを戦場に呼び出していました。彼の放った矢は見事パリスを 射抜き、問題の人物は倒れました。

一方、一時の気の迷いでパリスに付いて来たものの何とか逃げ出して夫のもと に帰りたいと思っていたヘレネは、トロイ陣中に忍んで来たオデュッセウスに ばったり会います。彼はディオメデスと共にトロイを守っているパラディオン の像を盗み出しに来たのです。彼女は二人に協力して像を町の外に出し、これ でトロイに神の守りが及ばなくなりました。

そこまでやっても篭城しているトロイの城壁の守りは固く、小競り合いは続き ましたが、ギリシャ側もなかなか決定打を出せず、せめあぐねていました。

しかしそろそろギリシャが最後の大攻勢を仕掛けて来るのでは、とトロイ側が 緊張していた時、突然ギリシャの船がみんな帰り支度を始めました。バタバタ と船が夜の内に港を去って行き、翌朝トロイの城壁の外には巨大な木馬が残さ れていました。

一人のギリシャ兵が捕らえられました。彼は拷問に合うと、シノンと名乗り、 この木馬はギリシャ人がアテナに捧げたもので、これが万一トロイの町の中に 入れられてしまうとトロイが戦争に勝つことになるので、絶対に中に入れられ ないような巨大な像を作ったのだと申立てました。(シノンはオデュッセウス の従兄弟であるとされます)

この木馬についてプリアモスの娘カサンドラは、それが危険なものであること を予知し、みんなに告げようとしましたが、アポロンが彼女の言葉を誰も信用 しないようにしてしまった為、彼女の言葉は無視されました。また神官のラオ コオンもこの木馬にただならぬものを感じ、木馬を廃棄するように主張し、自 ら木馬に1本の矢を放ちました。するとどこからともなく巨大な蛇が現れて、 彼を締め殺してしまいました。人々はこれは神罰だと言い、苦労して町の中に 引き入れ、宴会をして、突然降って湧いた勝利に酔いしれるのです。

そして人々が酔いつぶれた頃。

木馬の中からたくさんの兵士が現れました。彼等は町に火を付け、酔いつぶれ ている兵士たちをどんどん斬り殺し、あっという間にトロイを壊滅させてしま いました。

いつしかギリシャの船も戻っていました。アキレスの息子のピュロスも勇敢に 戦いました。彼は最後トロイの王子ポリテスと一騎討ちになり、彼を倒しまし た。プリアモス王は逃げようとしていましたが、目の前で息子が倒されたのに 動転して彼の死体にすがりつき、無謀にもピュロスに切り掛かりましたが、む ろん、あっけなくピュロスに殺されてしまいました。

(1999-05-12)
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