世界の神話(14) トロイ戦争(1)不和のりんご

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トロイ戦争の物語はギリシャ神話の中でも最も長大な物語です。この物語を今 回紹介するにあたっては、細かい話をできるだけ省略して、全体の流れが見え るような形にまとめたいと思いますが、それでも全部で7回になる予定です。

この話の構成は基本的に次のようになります。

(1)不和のりんご (2)戦争の準備 (3)戦争の進行・・・・・・・・ホメロスの叙事詩「イリアス」
(4)トロイの木馬 (5)エレクトラの物語 (6)オデュッセウスの冒険・・・ホメロスの叙事詩「オデュッセイア」
(7)アイネアスの物語・・・・・ウェルギリウスの叙事詩「アイネアス」

この各々について、できるだけ簡単に見て行くことにしましょう。

まず、物語の発端です。

アルゴ船の乗組員の一人であったペレウスはポセイドンの求婚をも退けた難攻 不落の海の女神テティスを口説き落し、結婚します。この結婚式の席には多く の神々が招かれ数々の贈物を与えました。鍛治の神ヘパイストスがこの時ペレ ウスに贈った甲冑はやがて二人の子供アキレスに伝えられます。

(このテティスは重要な神で、ゼウスはやがて彼女と結婚する為に王座を降り るという説があります)

さて、このテティスとペレウスの結婚式の時、争い好きの乱暴な女神エリスが 式に招かれなかったことを怒り、式に押しかけて金のリンゴを食卓の上に放り 投げ、「一番美しい女神へ」と言い捨てて去ります。

このリンゴに飛びついたのは、ヘラ、アフロディーテ、アテナの3人でした。
3人は互いに自分が一番美しいと言って譲らず、どうしても決着が付かずゼウ スに裁定を仰ぎます。ゼウスはこんな争いに判断を下したら選ばなかった2人 にどんな目に合わせられるか分からないので自分では何も言わず、若いトロイ の王子パリスにその役目を命じます。

3人の女神はパリスに賄賂を示唆します。ヘラは力を、アテナは知恵を与える と言いますが、アフロディーテが「この世で一番美しい女を与える」と言った ため、パリスはアフロディーテが一番美しいという裁定を下します。

さて、この世で一番美しい女というのは実はスパルタ王メネラオスの妃ヘレネ でした。パリスはアフロディーテに連れられてスパルタへ行き、王妃を巧みに 誘惑して王宮から連れだし、自分の国トロイへ連れ帰ります。

ところで、ヘレネは絶世の美女でしたので結婚する前は大勢の求婚者がいまし た。オデュッセウスもその一人でしたが、彼はヘレネが結婚する相手を決める 直前に求婚者たち全員で、将来にわたっても彼女を守ろうという誓いをたてさ せていました。そこで妻が連れ去られたことを知ったメネラオスはかっての求 婚者たちに手紙を書き、あの時の誓いを守ってヘレネを助け出して欲しいと要 請しました。

(1999-05-08)
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