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written by そよ風 on 98/08/20 10:37


●今来むと 言ひしばかりに 長月の 有明の月を 待ち出でつるかな/素性法師

解説:
 素性法師(そせいほうし,859-922)はNo.12「乙女の姿」で出てきた僧正遍照の子
 です。俗名は良岑玄利(よしみねのはるとし)。三十六歌仙の一人で宇多天皇に
 大事にされ召されて歌を詠んだりしています。また書家としても有名でした。

 この歌は見ての通り、女性の立場で詠んだものです。技巧のない非常に素直な歌
 ですが、そこに込められた情は深いものがあります。

 あなたが「今行くから」というので、ずっと待っていたら、もういつしか季節は
 長月(9月)になってしまい、その満月もすぎてもう有明の月を待つような日に
 なってしまいましたよ。

 という訳で、この女性は数ヶ月も恋人から放っておかれているのだけど、半分は
 諦めの気分で静かに、でも思いを込めて、男に歌を送っている。そういう状況を
 詠み込んでいます。

試訳:−
 As you said that day
 You are coming to me soon,
 I am waiting for you night after night
 Until waiting to view
 September morning moon.

 by Priest Sosei.



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