英訳百人一首(10)これやこの

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written by そよ風 on 98/05/07 08:05
●これやこの行くも帰るも別れては、知るも知らぬも逢坂の関/蝉丸

解説:「行くも帰るも」に対して「知るも知らぬも」という言葉の 用法の繰り返しによる遊びが入っています。また「知るも 知らぬも逢う」「逢坂の関」というところは掛け詞です。
   そして「別れては」がまた「逢う」と対比されています。
   もちろんそれらに先行するまるで意味のないような「これや この」自体が「これ」「この」と繰り返された言葉ですね。
   非常に技巧あふれる歌です。

なお、出典は後撰集ですが元々は「別れつつ」であったもの を小倉百人一首では「別れては」に変更されています。

蝉丸はまた例によって素性が分かっていません。一説では 醍醐天皇の皇子、一説では宇多天皇の皇子の家来(^^; とも 言われています。琵琶の名手で逢坂の関の近くに住んでいた とも言われますが、どこまで信用していいか分かりません。
   後世には「琵琶の名手」という伝説が一人歩きして楽聖の ような扱いをされるようにもなったようです。

後撰集以下の勅撰集に4首の歌が収録されています。

試訳:Here and there,
←↑→ Some goes east and some goes west, Some knows the other and some knows none, Some meets some and some separates from some, In this barrier named "Gathering Hill".

by Semi-Maru




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