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イメージの源泉(4-3)
written by Lumiere on 95/12/07 13:29
イメージの源泉 第四部 ギリシャの風 (3)オリンポスの十二神 ギリシァではゼウスを中核とする神々の中で特に十二人の神様が「オリンポス の十二神」として重要視されています。ここに挙げられているのは次の神々で す。この中にはまた改めて詳しく述べる神も出てくるでしょう。 ゼウス(ローマ神話のジュピター) 神々の長。全能神。 アテナ(ローマ神話のミネルヴァ) 知と工芸と音楽と戦争の神。ゼウスの頭から生まれた処女神(コレー)であ り、英雄神(パラス)である。生まれた時から黄金の武装をし、槍を持ち、 ときの声をあげたので、他の神々は彼女に恐れおののいたという。ゼウスに 次ぐ第二の地位を占める女神である。処女ではあるが、彼女の誕生に力を尽 くしたヘパイストス(前回参照)との間に子供エリクトニオス(アテナイ王) を産んだとされる。二人の間の子供はアポロンであるという説もある。 アフロディーテ(ローマ神話のビーナス) 愛と美と豊饒の神。クロノスによって切断されたウラノスのペニスが海に落 ちて出来た泡から生まれたとされる。「アフロディーテ」という名前そのも のが「泡の子供」という意味である。彼女の一番重要な仕事は、人の欲望を かきたてるということで、彼女は多くの神々と交わり多くの子供を産んでい る。ゼウスとの間にはエロス(キューピッド)、アレスとの間にはハルモニ ア、ディオニュソスとの間にはプリアポス、といった具合である。 アポロン 通常ゼウスとレトとの子で、アルテミスの双子の兄とされる。音楽・詩歌・ 弓技・託宣・医術・牧畜の神であり、また太陽神でもある。ヘラが放った蛇 が母レトを苦しめていたのをデルフォイの洞窟で仕留め、ここに神殿を建て て巫女を置いた。これがピュトンの巫女で、この神殿の神託はギリシャ人の 行動の重要な指針とされた。彼はギリシャ人の理想であり、暖かい心と冷静 な頭を持ち、常に中道を説いていた。 アルテミス(ローマ神話のディアナ:英語でダイアナ) 月と狩猟の神。また誕生と多産の神。アポロンの双子の妹。処女神(コレー) の一人で、セレネとも呼ばれる。処女神アテナにあこがれて自分も処女を通 すことを誓ったが美青年エンデュミオンが好きで、彼の夢の中に何度も現れ、 50人の子供を産んだという。アポロンが昼間火のたてがみの馬に引かせた 太陽の金の馬車を操って空を駆けるのに対し彼女は夜間白馬に引かせた月の 銀の馬車を空に走らせる。猫や小鳥はアルテミスの聖獣である。 ヘスティア(ローマ神話のヴェスタ) クロノスとレアの間の第1子で、かまどの女神。彼女は戦いには加わらずに 仲裁役に回ることが多く、慈愛の神であり、家庭と結婚生活の守り神であっ た。彼女に子供はなかったが、多くの孤児たちや迷子の保護者となった。ア フロディテの魔力はゼウスさえも迷わせたが、アテナ・アルテミス・ヘステ ィアの3人だけは、アフロディテの思うようには行かなかったとされる。特 にヘスティアは最後まで純潔を守ったのである。 デーメーテル(ローマ神話のケレス) 大地と農作物の女神。ガイアの娘がレアで、レアの娘がデーメーテルだが、 この三人はしばしば同一視され、いづれも大地母神である。デーメーテルの 娘のペルセフォネは処女神(コレー)の代表であり冥界の女王だが、彼女も またデーメーテルと同一視されることがある。緑の衣装をまとい地上を歩き 回って作物に恵みを与えるが、しばしば気まぐれで飢饉を起こしたりするこ ともあるとされる。アッティカのエレウシス秘教でまつられる。 ヘルメス(ローマ神話のメルクリウス:英語でマーキュリー) ゼウスとマイアとの子。富と幸運の神。商売・旅人・賭博・盗み・競技・道 の守り神。ゼウスの使者でもあり、魂を冥界に連れて行く役割も持つ。エジ プト神話のトートとも同一視される。ゼウスが何か悪巧みをする時はいつも ヘルメスが供をしていた。彼は生まれて半日もたたない内にアポロンの牛を 盗んでアポロンの怒りを買うが、彼に竪琴を教えてなだめたという。彼は火 の起こし方を神々に教え、サイコロと天文学を発明した。 ポセイドン(ローマ神話のネプチューン) 海と泉と大地と地震と馬の神。ゼウスやハデスの兄、ヘスティアの弟。アテ ナが力を付けて来る前はゼウスに次ぐ第2の神であった。緑の衣、真珠の冠 をかぶり、青銅の蹄に黄金のたてがみの馬が引く戦車に三叉の戟を手にして 乗る。ひげをふるって嵐を起こし、人々に恐れられた。デーメーテルが好き で彼女のご機嫌を取ろうとキリン、ロバ、ラクダ、などの試作を経て馬を作 り出し、これは彼女のお気に入りとなった。 ヘラ(ローマ神話のジュノー) ゼウスの姉にして妻。本来は主女神か或いはゼウスを主神とする一族と合一 した他族の主神だったのではないかと思われるが影は薄い。結婚を司る女性 の守護神であるが、ゼウスが次々と浮気をするので、よく嫉妬深い女として 物語に登場する。ゼウスに好かれたばかりにヘラにひどい目に合わされる女 も数が多い。ゼウスとの間の子供はアレス、エリス、ヘパイストス、ヘベの 4人である。なお、ヘラは実はヘラクレスと関連が深い。 ヘパイストス(ローマ神話のヴァルカン) 火と鍛冶の神。ゼウスとヘラの子。醜かった為ヘラに足を折られて捨てられ るが海の神テテュスに育てられ、やがてヘラと対決してオリンポスの神の座 を獲得する。ヘラはその復讐に浮気ばかりするアフロディーテと結婚させる が、至って気のいいヘパイストスは浮気など気にせず妻を大事にして自分は 幸せ者だと思っていた。ヘパイストスには一つ目のキュクロプス達が付き従 い、一緒に鉄を鍛えて人々に尊敬された。 アレス(ローマ神話のマルス) 戦いの神。ゼウスとヘラの子。荒っぽい神の多いギリシャ神話の中でも双子 の妹のエリスと共に、とりわけ争い事の好きな、粗暴な神である。彼はエリ スや息子のデイモス・フォボスとともに「火」「炎」「災難」「恐怖」とい う名前の四頭の馬が引く馬車で駆け回り、戦争をけしかけ、いさかい事を起 こしていった。彼が親しかったのはエリスの他は彼の勇姿にあこがれたアフ ロディーテと彼のお蔭で冥界の人口が増えて喜んだ冥王ハデスだけであった。 以上が当初の十二神ですが、後にゼウスの息子ディオニュソスが力を付けてく ると、ゼウスは彼もオリンポスの神の座に加えたいと思いました。しかし席は 既にこの十二神で埋まっていました。ゼウスは誰を降ろそうかと悩むのですが、 それを察知したヘスティアが「争いは御免だわ」と言って自らの座をディオニ ュソスに譲ったのです。