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written by Lumiere on 95/10/28 07:02


このシリーズは某パティオに第一部と第二部の途中まで連載していたものです
が、第三部・第四部は比較的公開になじむことと、今そのパティオが停止中な
のとで、ここへ持って来ました。もしかしたら第一部と第二部も(少々手を加
えたい部分もあるので少し書き直して)再掲するかも知れません。その時は前
のと合わせて2度読むことになった方は、御免なさい。

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          イメージの源泉 第四部

          ギリシャの風 (1)オピオン

オピオンは宇宙の蛇である。

宇宙の始めに、無の嵐が吹き固まって、オピオンを作った。オピオンには目が
なかったが、それは彼が見るべきものが何も存在しなかったからである。

彼は何かを捜し求めるように無の中をはいまわった。やがてその勢いで風が起
こり、風が集まって無の中の一部が熱っせられ、そこが炎となって、女神エウ
リュノメが生まれた。彼女は月であった。

彼女はオピオンとともに無の中を踊り回り、彼女が歩いた所は海と空の境にな
った。オピオンの動きによって生まれた4つの風〜北風・南風・東風・西風〜
が彼女に従って踊った。それらは彼女をとりまいて渦のように回った。

二人のダンスは静かにいつまでも続いた。やがてエウリュノメは鳥になって空
に巣を作り、銀の卵を産んだ。この卵が太陽となり、地球となり、星となった。

まだゼウスやガイアも生まれていない古き昔、宇宙はこの二人によって生み出
された。

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ひとくちにギリシャ神話といっても、日本神話にでもバリエーションがあるの
と同様、かなり多くの変種があったようです。ギリシャ本土でも北部と南部で
は伝承に食い違いがあったようですし、やはりそれぞれの地方で有力な神とい
うのもあったようです。

このオピオンとエウリュノメの物語はあまり知られていませんし、この物語が
書かれた本は、まだ2度しか見たことがありません。しかし、妙に印象的な話
でしたので、冒頭に掲げました。絵が描けそうな美しいイメージですね。

エウリュノメという神は相当古い女神のようです。ギリシャで大母神と言えば
デーメーテルが有名ですし、オリンポスの神々たちの母ともいうべきガイアが
いますが、それ以前の古い信仰の中にエウリュノメがあったとも聞きます。

ガイアが地球を作った女神であるとすれば、エウリュノメは宇宙を作った女神
ということになるようです。宇宙を産んだのが月であるというイメージは面白
い。やはり月の神秘性というのは古くから人類の心を捉えていたのでしょう。

エウリュノメは女神のようですので、それに合わせてオピオンを「彼」と書き
ましたが、本当にオピオンが男神なのかは分かりません。最初にうまれたのが
蛇だというのは現代物理学の「超ひも」理論を連想させます。




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