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return ■幽霊が消える時


進藤平八さんが的確に解説していましたが、幽霊が消えるとき、成仏してしまう
時というのは、要するに思いが晴れてしまった時です。

最近の佐為はまさに消滅しようとしていたかのようでした。

名人との対戦が終わったとき名人やヒカルに盛んに感謝していました。
そしてヒカルが見つけた逆転の一手をきいて「このために自分は1000年の時間を
与えられていたのだ」などと言ってしまいます。そして何度も自分はもうすぐ
消えるといったことを口にし最後に「自分の役目は終わった」

そう思ってしまえば成仏してしまうのは当然のことです。つまり神がどうのこうの
ではなく、佐為は自分で納得して消えてしまったとしかいいようがない状態なのです。

うぐいす姉妹のTONOさんも「人が死ぬのは『もういい』と思った時」といった
ことを幾つかの作品の中で描いています(妹さんの影響もあると思うけど)

ONE PIECEの尾田さんは「人が死ぬのは忘れられた時」ということを書いて
います。言葉は少し違いますが、だいたい感覚的には近いところであります。


■やむを得なかった佐為の消滅

この先、ほったさんがどういう展開を考えているのか分かりませんが、ストーリー
の展開上、佐為の消滅というのは最初のプロットから帰結される必然のことでした。

ヒカルは集中力が高いので、対局中、佐為の言葉は聞こえていない風であるのは
なんども記述されていました。しかし伊角との対局の時に「今手が離れたかな?」
などと会話をしています。これは明らかに反則行為です。伊角の方が先に反則して
いるので、勝負としてはヒカルの勝ちで問題ないですが、セコンドが付いていて
試合中に相談をしてもいいルールになっているチェスと違って、将棋や囲碁は対局者
が他の人と相談することは認められていません。

ヒカルは佐為とペアで動いている限り、このルール違反をいつでも犯しうる状態に
あるわけで、虎次郎の場合は全部佐為が打っていたということらしいのでまだいいと
して、ヒカルはかなりの打ち手になっているわけで、その状態で名人にも勝ってしまう
ほどの実力の佐為といつでもその気になれば交信可能というのではゲームの公平さの
観点でかなり問題があると言わざるを得なかった訳です。

するとヒカルがある程度独り立ちした時点でここのチャンネルは切れざるを得ない
という問題を、実は最初からずっと抱えていました。その問題にほったさんとして
いったん決着を付ける必要があったのでしょう。

■佐為の復活はあり得るか?

ほったさんの意志は置いといて、原理的な話をするなら、佐為の復活は実はあり得る
ことですし、逆に復活した方が話はスッキリします。

(1)役目は実は終わっていない

  ヒカルはプロとして独り立ちしたとはいえ、まだ三段の人に先番で圧勝する程度
  の実力(大手合いにはコミが無い。だから先日の初手合いは実はヒカルに有利な
  ハンディ戦だったのである)。つまり実質3〜4段程度の力と考えられます。
  
  しかし緒方は九段ですし倉田も実質九段並の力を持っています。アキラも実質
  七〜八段の力を持っているのではないかと思います。

  つまりヒカルはまだまだ勉強することが多いのであって、そこに指導者としての
  佐為の『役目は終わっていない』のです。

  ですから佐為がそこに気が付けば、まだヒカルと一緒にいていいのです。ヒカル
  がやがて本因坊のタイトルを奪取するくらいまでは(その時2度目の別れが来る
  可能性はある)。

  #やはり、ほったさんが考えているのはヒカル本因坊とアキラ名人の激突だと
  #思う。

(2)憑依霊と守護霊の違い

  今までの佐為のポジションはヒカルの憑依霊というポジションでした。これは
  成仏していない霊でも利用できるポジションであり、ヒカルのエネルギーを消費
  してそばについています。またヒカルに取り憑いている状態である限り、そこから
  離れることはできません。

  しかしここで佐為がいったん成仏をしてしまった場合、守護霊というくっつき
  方が出てきます。この場合はヒカルのエネルギーを分けてもらうのではなく、
  霊は霊として独立して存在しており、必要なら一時的にヒカルから離れてどこか
  に行ってきたりすることも可能です。

  せっかく成仏した以上、佐為は実はこの状態で復帰することが可能です。
  そしてそこで何らかの修行を重ねることにより、霊として更に次のステップに
  進むことが可能になるのです。

2001.07.25


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