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return 碁会所修行編(69-76局)


和谷たちに連れられて碁会所に修行に行くヒカル。そこでヒカルはおじさんたちに可愛がられます。

第69局・チーム結成!

伊角・和谷とヒカルの3人は飛び込みで碁会所に入り「一番強い人たちと団体戦がしたい」といいます。生意気なガキは嫌いという受付のおばさんでしたが、マスターを含めて3人の人が名乗り出てくれました。そしてマスターは君たちが勝ったら席料はいらないよといいます。それに対して受付のおばさんは負けたら碁会所の碁石を全部洗っておくれよといいます。

ニギリで碁会所側の大将・マスターが黒、こちらは大将の伊角が白、副将の和谷が黒、三将のヒカルが白です。最初余裕があったおじさんたちも局面が進むにつれ厳しい表情に。そして結果は3対0で和谷たちの勝ちでした。すると和谷は「今のは肩ならし。さァ、おじさん達が2子置いて本番!」と言い、自分の目の前の碁笥を交換します。そして和谷は自分たちが院生だからと名乗るのでした。

院生ということで色めきたつギャラリー。そしてまた真剣な勝負が始まりました。結果はまた院生側の3対0の勝利。すると和谷は「今のは前哨戦、3子を置いて今度が本番」と言います。これに対して伊角は「ちょっと待て、この人たちに3子はきついぞ」といいます。しかし和谷はそれで勝てるくらいでないとプロ試験はきつい、と言うのです。ヒカルも調子に乗ってそうそうと言うと、ちょうどそこに来たその碁会所きっての打ち手の河合が「なめやがって」とヒカルの頭をぐしゃぐしゃに。そして伊角が「お前ら分かってんのか」と少しビビる中、「本番」は始まりました。

なお、この回の河合のセリフにより、本因坊戦は結局桑原が緒方を下してタイトル防衛したことが語られます。

第70局・特訓!特訓!!

3子の勝負は伊角とヒカルが勝ち、和谷は落としたものの2対1で院生側の勝利。サービスにコーラをもらいます。この3子での勝負でヒカルは今までと違った打ち方を見いだしていました。相手にハンディのある勝負では最初から相手にたくさん地があるようなものですから、それを尋常ならざる手で奪い取って行かなければならないわけです。佐為はそういう戦法を自分で見つけだしたヒカルを頼もしく見守っています。

翌週も3人は碁会所巡りをやっていましたが、その間の一週間ヒカルは先日の碁会所にいりびたりになって、マスターや河合さんから可愛がられていました。河合さんがヒカルの髪をぐしゃぐしゃとするのは、どうも親愛の情の表現のようです。

第71局・勝ってはならない

アキラは囲碁のイベントで女流棋士・桜野千恵子が突然出席できなくなったののピンチヒッターを頼まれてやってきていました。午前中このイベントをバックアップしてくれた都議の一行と4面打ちをして、午後からは芦原も加わって参加者の人たちと多面打ちです。アキラは主宰者から都議に勝たせてやってくれといいます。負けると機嫌が悪いのでとのこと。しかも見栄はって置き石を減らしたがるのでよろしくと言われアキラは微笑みます。一行は都議と秘書、そして後援会の人ふたりでした。後援会の人ふたりは適切な置き石の数。そして秘書はかなりの腕の人とみました。

一方ヒカルは例の碁会所でマスターから「目算が下手なようだね」といわれ、目算の練習に持碁にする練習をしてごらんと言われます。だいたい形を作ってから寄せで調整していくわけですが、相手の手によって計算をやり直さなければならないので、なかなか大変という訳です。そして一人相手とできるようになったら二人と多面打ちで両方を持碁にするようにしてごらんと言われます。ヒカルは面白そうと乗り気になります。そして二人とできるようになったら三人、それができたら四人?と調子にのって、マスターからまずは一人と言われます。

第72局・4人

アキラの四面打ちは続いています。秘書はその厳しい表情に気づき、都議の先生には負けてやる代わりに他の3人には勝つつもりだろうかなどといぶかります。そして名人の息子とやらを悔しがらせてやろうではないかと闘志を燃やすのです。その時アキラの心中には『その都度調整、調整。4人全部の』という言葉がありました。そしてやがて秘書と終局。「持碁か?」秘書は悔しがります。

「よし持碁だ」ヒカルも持碁を完成させていました。そして次は二面打ちでの持碁に挑戦です。一方のアキラは秘書との局を最初から並べ直して検討をしながら他の三人とうち続けていました。「俺に勝ち損なったな」と心中思う秘書でしたが、やがて終局した後援会の人の言葉に驚きます。「お、持碁だ」

第73局・完璧な偶然

二人も持碁になったということで秘書の心の中に小さな疑問が湧きます「まさか、わざと?」しかし秘書が3子でと以前プロの人から言われたのは1対1での対局の話。四面打ちでは自分に勝つことさえ難しかったはず。わざとキッチリ持碁に持ち込めるはずがない。偶然だ、と秘書は自分を納得させようとします。しかしやがて終局した都議も持碁。先に終局した後援会の人が声を掛けます。「あれ先生も持碁ですか」「一緒にしないでくれ。君は6子だろ。私は3子だ」そして秘書に君はどうだった?と聞いて秘書が「持碁ですよ」と言うと、突然都議の心に衝撃が走ります。

そして最後の男も終局。「くそ!持碁だ」との声に都議は顔が凍ってしまいます。言葉にならない言葉を発する都議。そこにアキラの「検討してみましょう」の声に思わずおびえる都議。

都議を先に車に乗せて主催者と談笑する秘書。ひたすら恐縮する主宰者。たまにはこのくらいされた方がいいですよ、と笑う秘書。すみませんと謝るアキラ。今度からはもっとうまくやるんですね、と明るい表情の秘書。プロに3子で持碁にしたと自慢できるなと車の中で笑う都議。そして「プロの力には恐れ入る」と思う秘書。

やがて会場に来た芦原は主催者から四面持碁の話を聞いてびっくりし、アキラに注意しに行きます。「こんな所で才能の無駄遣いするなよ。誰もお前を追い掛けて来たりしないから」という芦原にアキラはひとこと「でもプロ試験予選は通った」と。

そのヒカルはいつの間にか四面持碁に挑戦していました。しかし一人だけ1目計算間違いして失敗。それでも碁会所のオーナーはヒカルの成長速度に驚き感心します。佐為も「面白そう。私にもやらせて。5人でも6人でもいいから」とダダをこねます。

第74局・洪秀英

伊角さんが以前行った碁会所のおじさんに「強いのと打ちたいならここ行きな」と行って手渡されていたメモのことを思い出しました。3人はその碁会所に行ってみますが、なにか雰囲気が違います。そこは韓国人の人がたくさん来ている碁会所だったのです。

ここでヒカルはこの碁会所に出入りしている洪秀英という少年とあまり友好的でない出会いをします。彼は韓国の研究生(院生相当)ということでした。最初どちらも院生ということでやや友好的なムードが流れ掛けるのですが、そこでヒカルが言った不用意なひとことから、たちまち険悪なムードに。

怒った洪秀英が碁盤に黒石を2個置き「指導碁なら打ってやるよ」と言います。それに対してヒカルも洪秀英の帽子を払いのけて「握れよ」といいます。両者にらみ合ったまま、ヒカルの白番になって、対局が始まりました。

第75局・勝者は一人

洪の叔父の柳と伊角の会話から実は洪秀英は最近調子を落として研究生のクラスも落としプロ試験にも不合格だったことから、気分転換にと日本にやってきていたことが語られます。しかし洪はこのヒカルとの対局で次第に本来の自分の打ち方を取り戻し始めていました。戦いは佐為が心躍らせるほど熱気あふれるものでしたが、若干洪有利の状態で進行しているようでした。

そのとき碁会所に思いも寄らぬ人物がやって来ます。海王中囲碁部顧問の尹先生でした。尹先生はヒカルが院生になっていると聞き驚きます。「1年たっているとはいえ院生になるほど力を付けた?」(実際にはアキラとの対局の後半年で院生になって、今や院生の上位まで来ている訳だが)そして対局を見ているのですが、ヒカルの打った一手に意図が分からず困惑します。その一手に和谷は「そりゃうまくねーだろ」との心中評。対局者の洪秀英はにやりと心の中で笑って「失着だ」と思います。

しかし唯一人、佐為だけがそのヒカルの手に不思議な笑みを浮かべていたのです。

第76局・オレの名は

ヒカルの「失着」に俄然気持ちの余裕が出てきた秀英でしたが、しばらく打ち進むうちに「え?」と思います。やがて和谷、そして少し遅れて伊角も気づきました。さきほどのヒカルの手が中央に向いた盤面での攻防に絶好の位置に付けているのです。ヒカルの先ほどの手は実は右下で少し損をしてもこちらで大きな利益を得るための手だったのです。「ヒカルはここにいる誰よりも上を行っている」と佐為は思います。

しかしヒカルのその妙手もこれでほぼ互角の戦いになった所。両者一歩も引かない激しい寄せ合いが続きます。そして終局。

結局ヒカルの一目半勝ちでした。秀英は「負けたんじゃない。互角に戦ったんだ。でもこんな悔しい思いをしたのは久しぶりだ」と悔し涙を浮かべ「お前の名前は?」と聞きます。ヒカルが「進藤ヒカル」と答えると、秀英はプロになってからこの借りを返しに来ると誓うのでした。秀英もこの対局で自分を取り戻すことができました。

そしてヒカルに「私を覚えているかい」と訊ねる尹先生。佐為が「海王の顧問の先生ですよ」とヒカルに教える間もなく自己紹介した尹は「君の碁を見たのは3度」と言って幻かと思ったあの最初の碁もきっとやはり君が打ったものだと確信したといい私も君の名前を覚えておくよといいます。ヒカルは佐為ではなく自分が褒められているということに気づき、少し有頂天になるのでした。


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