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ヒカル始動編(37-42局)
第37局・二学期
アキラがヒカルの肩に触れた時、画面に出ていたのは偶然にも囲碁の画面ではなく週刊ジャンプのホームページでした。ヒカルは心の中で「よかった」とつぶやきながら、アキラと外に出て話します。saiについて聞くアキラに対してヒカルは完璧にシラを切り通す。「キミのハズがない。キミがsaiならちょっとプロになってタイトルのひとつも取ろうとするはず」「オレのいいたいこと言ってくれてありがと」
やがてアキラはまた視線をそらして「もうキミの前には現れない」と言って去ろうとします。そのアキラにヒカルはこう言うのでした。「オレの幻影など追ってるといつか本当のオレに足元すくわれるぞ」それに対してアキラは「いつかと言わず今から打とうか?」でも今のヒカルにはそれに返事することはできませんでした。
アキラの話から、これ以上saiとしてネットで打ち続けるのは危険と判断したヒカルはいったんネット碁をやめることにします。そしてその代りに「オレと打つか?」と佐為に言うのでした。しかしヒカルは碁盤を持っていません。それをじいちゃんにねだることにしました。
久しぶりに平八の家に来たヒカル。じいちゃんに碁を打とうといい、互戦で勝てたら脚付きの碁盤を買ってくれないかと言います。前回「半年後に来い」と言われてから8ヶ月ほど立っていました。
第38局・千年のワガママ
熱心に碁を打つヒカルに過去を回想する佐為。平安の都から千年。まだ私は碁盤の前にいさせてもらっている。神様はいつまで私のワガママを聞いてくださるのだろう、などと。
ヒカルは平八に囲碁部のことを楽しく語ります。「三谷ってのが強いんだ。筒井さんが親切で。その筒井さんにはもうオレ勝てるようになったんだ」そしてあかりが以前ヒカルが通っていた白川先生の囲碁教室に行っていることなども。
その平八は局面が進むに連れ、うーんうーんとうなり始めました。両者だいたい互角くらいで進んでいるようですが、ヒカルの方が少し足りないようです。なにうなってんだよ?というヒカルに対して「おまえ、ほんとに腕をあげたな」と感心する平八。そして勝負はヒカルの負けは動かないと言いながらも「脚付きの碁盤、一番安いのでもいいなら買ってやろう」と言うのです。それでヒカルがやる気を出すなら安いもの、と。
やがてヒカルの家に碁盤が届き、ヒカルの母はびっくりします。「ちゃんとお礼言った?」「言った言った」そしてヒカルは佐為と打ち始めました。しかしあっという間に投了。「お前、アキラと初めて打った時は指導碁とかいってやさしく打ったくせに」照れ笑いする佐為ですが、この時から佐為のヒカルへの直接指導がスタートしたのです。
第39局・実力を知りたい
ヒカルは実力をどんどん上げていきました。筒井には2子置かせて勝てるほどになりました。あかりが白川先生が「一度おいでよ」と言ってた聞くと、出かけていき、あの強い阿古田に勝ってしまいます。白川先生はヒカルのものすごい成長速度に驚きます。「まだ始めて1年もたたないのに。よほど努力しているのか、顧問の先生がよほどすごいのか」まさか囲碁部にまともな顧問がいないとは知りません。
そしてある日互戦で打つようになっていた三谷にもヒカルは勝ちます。筒井もヒカルのものすごい成長速度に驚き、これなら次の囲碁大会では海王に勝てるかもと思います。
そんなある日、ヒカルは本屋さんで偶然、海王囲碁部部長の岸本と会います。岸本は「知りたいことがある」と言って、ヒカルを自分の行きつけの碁会所につれていきました。碁盤の前に座った岸本はヒカルに「知りたいのは君の実力だ」といいます。
第40局・始動
ヒカルは囲碁大会の時からずっとレベルアップした自分の力を全力で碁盤にぶつけますが、まだ岸本にかなうものではありませんでした。「うちの副将と同じくらいか」ヒカルはわずか2〜3ヶ月で、そこまで成長していたのです。「しかしアキラが君を追いかけていたとは信じられない」と言います。
岸本はアキラがプロ試験合格を決めたことをヒカルに告げました。それに驚くヒカル。囲碁の世界のことを全然知らないヒカルは、アキラがプロになるのはずっと先のことかと思っていたのでした。そして岸本と碁会所の人の会話から、アキラがsaiと打った日は本当はプロ試験の初日であったことを知り、アキラの囲碁にかける意気込みの凄さをあらためて感じてショックを覚えます。思わずヒカルは碁会所の人に聞くのでした。
「プロ試験ってどうすれば受けられるの?」碁会所の人は笑って答えます。「試験は年に一度で、次は来年。でも君はプロ試験受けられるレベルじゃないだろ」「まずは日本棋院の院生になって勉強しなくちゃ」自分の進むべき道をはっきり自覚したヒカルでした。しかし岸本は言います。「君の今のレベルでは院生試験にだって、到底無理だよ」と。
ヒカルの佐為に教えを乞う姿勢に変化が生じました。今までよりずっと強い意気込みで手の研究をします。そういうヒカルを見て佐為は「きっと追いつけますよ」と心の中で言い、微笑むのでした。
第41局・沸き立つ囲碁部
岸本と会ってから1ヶ月ほど後、ある程度力の成長を感じ取ったヒカルは院生になる方法について聞くため日本棋院にやってきました。ところが試験は今週末だがもう〆切は過ぎていると言います。そこにちょうど緒方九段が通りかかりました。
緒方はヒカルが院生になりたいと言ってきたと聞き、心の中でうなづきます。そして係の人に自分が推薦するので、ぜひ試験を受けさせてやって欲しいというのです。係の人も緒方さんの推薦なら、と承知するのですが、そのあとヒカルに手続きについて説明していて、ヒカルが棋譜も知らないと聞いて、また呆れます。
ヒカルは棋譜の用紙だけもらってきて、書き方を筒井か三谷に教わろうと思いました。折しも三谷がもうひとり碁が打てる奴を見つけたといって夏目を連れてきます。これで卒業する筒井が無理でも3人メンツがそろいます。また、女子のほうも、あかりと初心者の津田久美子(37局で加入)に大会だけなら出てもいいと言っているバレー部の金子を加えれば3人そろうことになります。
沸き立つ囲碁部。そこに筒井が「塔矢アキラがブロ試験合格したらしいよ」と言って、その記事が載った雑誌を持ってきます。それに対して「知ってるよ」とヒカル。「岸本さんから聞いたんだ」「それでオレも頑張らなくちゃと思って一所懸命勉強して、今度院生試験受けることにしたんだ」
その言葉に凍り付く筒井と三谷。「ヒカル。院生って囲碁大会には出られないんじゃ」「え?」と棋譜用紙を取り落とすヒカル。そんなこと全然気づかなかったのです。
第42局・それぞれの決断
まさか囲碁部をやめるつもりでは、と詰問する三谷に対して「やめるつもりはない」と力無く答えるヒカル。しかし筒井は「やめなくても、院生になったら囲碁大会は出れないよ」と筒井。
気まずい雰囲気が漂う中、将棋部部長の加賀が生活指導の先生に追われて逃げ込んで来ました。加賀はヒカルが院生になろうとしていると聞くと「おう、どんどん行け」と後押しします。三谷が抗議すると「そんなもの勝手じゃないか」といいます。すると三谷は「だったら自分もやめてやる」と言うのでした。
ここで加賀はヒカルに、自分たちと三面打ちをしろと言います。それにきれいに勝って、この囲碁部を卒業していけ、というのでした。やってられっかと言って帰ろうとする三谷ですが、ヒカルの懇願する声に「一度だけだぜ」といって席につきました。ヒカルと、加賀・筒井・三谷の三面打ちが始まりました。
