龍の種類

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龍の種類

龍にもいろいろなレベルがある。次のように7段階に分けることが知られている。

龍(竜)は最高位の龍で全ての特性を備えている
蛟(みずち)は四本の足を持っており、大水を起こす。詳細後述。
虹(こう)は♂で{虫兒}(げい)は♀である。共に天に登る。虹龍は雲に変じて黄河の水を飲みに来るという。
應も蜃も四本の足と翼があり、気を吐いて海市(蜃気楼)を見せる。詳細後述。
{虫L}も{虫ч}もいづれも「きゅう」と読む。角だけは持っている。
「ち」と読む。角の無い龍である。森蔭などにいて人間に捕まりそうになると暴風雨を起こして逃げる。一説では三本指。
蟠(ばん)は最下位の龍で、天にも昇れない。

龍の親戚

龍に似たものとして下記のようなものがある。

鳳(ほう)が♂で凰(おう)が♀である。鳥類の長。悟桐に棲み、竹の実を食べ、醴泉(甘露)を飲む。羽根は五色で、声は五声。朱雀(すざく)も鳳凰の一種といわれる。同様の神鳥に(さく)、(がく)などといったものもある。
「とう」と読む。鳥族であるが、むしろ龍に近いイメージもある。足は無く空を飛ぶ。雲霧を呼んでその中に身を潜めている。
「そう」と読む。飛狐(ひこ)とも。一角獣に似ていて、翼を持ち、空を飛ぶ。
斗牛 「とぎゅう」。中国西内海に棲む龍。体に鱗を持ち、角を持つ。指は三本。風雨をあやつり、金や玉を好む。古代の装飾で柱に巻き付いている龍はこの斗牛が多いとも。
「ひい」。「肥遣」とも書く。陽山に棲む龍。六本の足と四枚の翼を持ち、尾は二股に分かれている。干魃を起こしたりする。別の説では鶉(うずら)に似ていて、その肉を食べると種々の病が治るという。

龍の成長論

蛇が長い年月を経ると龍になるという説もあります。

それによると、蛇は長い年月を経るとやがて(き)となり、それが500年たつと蛟(みずち)になり、さらに1000年たつと龍になるといいます。

またこの龍が更に500年たつと角龍となり、更に1000年たつと應龍になるという説もあります。ということは應龍が龍の最高ランクということになりそうなのですが、これは最初に書いた7段階説とは矛盾しています。

蜃龍について

蜃龍(しんりゅう)は蜃気楼を見せる龍です。一説では頭から背にかけての部分に大きな鰭(ヒレ)を持つとも。燕の子を好んで食べるとも。

また雉(きじ)が海に入って変じたものという説も。また蛇体ではなく、大蛤(ハマグリ)であるという説もあります。

應龍について

應龍(おうりゅう)は翼のある龍です。東洋の龍は翼の無いものが普通なのですが、こういう龍もいます。

この應龍については、最初に書いたように、龍の4段階目の低いものという考えもあれば、上に書いたように、龍の最高ランクという考え方もあります。また別の説では、應龍は龍と鷲との混血であるという説もあります。

龍のハーフ

龍は霊獣の親であるという説があります。それによれば、龍と牛のハーフが麒麟(きりん)、龍と猪のハーフが象(ぞう)、龍と馬のハーフが龍馬であるとします。

應龍が龍と鷲の混血というのも、このハーフ論のひとつです。

また蛟龍(下記参照)も雉と龍のハーフで、雉と龍が交わってできた卵が地中で200年たつと蛟龍になるという説もあります。

蛟龍について

蛟龍(こうりゅう)あるいは蛟(みずち)は龍族の中でも比較的よく参照されている存在です。

蛟は本草綱目によれば、体長3mのほっそりした蛇体。4本の足を持ち、掌は楯のよう、首には白いこぶがあり、背は青いマダラ模様、腋は錦のようで、尾の先に何重もの環が付いているとされます。首のこぶが龍の逆鱗に相当するものなのでしょう。

蛟については、龍の子であるという説、また蛇が長い年月を経て、龍になろうとする最初の段階という説などがあります。

「蛟」という字については、眉が交差してはえているからという説と、雄と雌が眉で交じわって子が生まれるためという説があります。

また池の魚が2600匹を越えると蛟が来てその長となるという説もあります。

龍の九子

龍生九子といい、龍に九人の子供があったとされます。名前には幾つかの説があるようです。

『俗に龍は九子を生むも龍の形を成さず。各々好む所の特徴ありという。一に曰く贔屓、形は亀に似て、重きを負うを好む。今、碑の下の跌にあるは是なり。(以下略)』(升庵外集・天禄識餘龍種など)

以下表にまとめてみました。この順序にも異説があります。

1.贔屓形似亀重きを負ふを好む碑下の跌
2.{虫[離}吻形似獣望むを好む屋上の獣頭
3.蒲牢形似龍而小叫吼を好む鐘上の紐
4.{犬陛]}{犬干}似虎威力あり獄門
5.饕餮飲食を好む鼎の蓋
6.{虫八}{虫夏}水を好む橋柱
7. 睚眦殺すを好む刀環
8.{犬俊]}猊形似獅烟火を好む香鑪
9.椒圖形似螺蚌閉じるを好む門鋪

というわけで、いろいろな所の飾りに描かれたり彫られたりしているのはこの九人の子供たちだというわけです。香鑪は普通の字で書くと香炉。鐘上の紐は通常、龍頭(りゅうず)と呼ばれています。腕時計の龍頭はここから来た物ではないかと思います。

なお、{犬俊]}猊は金猊とも呼ばれます。また、椒圖は槭図()とも呼ばれます。

なお「龍生九子」という言葉はこのことから派生して「兄弟でも性格が違う」という意味の熟語として使用されます。


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