虎の伝説・物語

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・苛政は虎よりも猛し(礼記) ある時、孔子が泣いている女性を見てどうしたのか尋ねた。
女性は、父も夫も虎に食い殺され、今度は息子も食い殺されたと言った。
孔子は、なぜそんなに虎の害が多いのなら引っ越さないのかと尋ねた。
すると女性は、ここには悪政がありませんからと言った。

・一休と虎 ある時、一休は将軍足利義満に食事に招かれた。その時、義満は部屋に あった虎の絵が描かれた屏風を指し「この虎が夜な夜な屏風を抜け出して 困っている。そなたその虎を捕まえてくれないか」と言った。すると 一休は「分かりました。捕まえましょう」といい、屏風の前で戦闘態勢 を取り屏風をにらむと「どなたか屏風の後ろに回って虎を追い出して ください。そうしたら私が捕まえます」と言った。

・加藤清正と虎 秀吉の朝鮮出兵に従った加藤清正が現地で陣を構えていると上月左膳 というお気に入りの小姓が虎に襲われ食い殺されてしまった。そこで 加藤清正は愛用の十文字槍を持ち虎退治に乗り出した。この時、虎と の戦闘で槍先の片側が食いちぎられ片鎌の状態になったが、清正は めげずに虎を何とかその槍で仕留めた。
清正は虎の皮と肉(あるいは若返りの秘薬とされた肝臓か?)を贈り 喜ばれたとされる。またこの出来事から片鎌槍が清正のトレードマーク になったともいわれる。

宝塚市の伊和志津神社には加藤清正が虎を生け捕りして秀吉に贈った という伝説があります。秀吉はその虎の管理を伊和志津神社に命じま したが、神社では虎の餌に困ってしまいました。なかなか大型の獣の 肉も手に入らないので、手近な所で犬を捕まえては虎の餌にしていま したが、やがて街中から犬が全然いなくなってしまいます。そこで 困った猟師がやむを得ず、自分が飼っている猟犬を餌に差し出すこと にしました。泣く泣く虎の檻に猟犬を入れると、なんと猟犬がその虎 の喉元に食らい付き、咬み殺してしまいました。
慌てたのは猟師と神社側です。関白様から預かった虎が死んでしまっ たとあってはどんな罰がと憂い、おそるおそる大坂の奉行所に経緯を 申し立てたところ、奉行は「犬が虎を噛み殺すなど聞いたこどない。
おそらくその虎は猫にでも変化してしまっていたのだろう」と言い、 何のおとがめも無かったとのことです。

・虎と泥棒(モンゴル?の民話) おじいさんとおばあさんが住んでいる家に泥棒がやってきて屋根裏に 潜んだが、まだ家人が起きているのでふたりが寝静まるのを待ってい た。同じ頃、この家で飼っている牛を狙って虎がやってきたが、まだ 家の中で音がするので襲うタイミングを待っていた。
家の中でおじいさんとおばあさんが恐いものは何か?という話をして いた。「泥棒も恐いね」「虎も恐いね」などという話をしていたが、 やがて雨が降ってきたので「やはりいちばん恐いのはアマモリだね」 という話になった。話を聞いていた虎は自分より恐いアマモリっての は何だ?といぶかる。
その時、ちょうど雨漏りがあって水滴が泥棒の上に落ちた。びっくり した泥棒は屋根裏から落ちてしまうが、ちょうどその下に虎がいた。
その時おばあさんが「あ、雨漏りだ」と言ったので虎は上から落ちて きたのがその「虎よりも恐いアマモリ」だと思い、泥棒を乗せたまま 慌てて逃げ出した。泥棒は自分が落ちて掴んでしまったのが虎とは 気付いたが、手を離すと襲われるかも知れないと思い必死に掴まって いる。虎も「アマモリ」に掴まれていると思い必死で逃げていく。
虎と泥棒はいくつも山を越え遠くまで行ってしまった。

・サンボの物語(作者:ヘレン・バナーマン,1862-1946) この物語の主人公はしばしば黒人と誤解されていますが、バナーマン はインドに住んでいた時にこの物語を書いており、実際にはインド人 の子供が主人公であったようです。サンボという名前もネパールでは 比較的ありふれた名前だそうです。
子供のサンボは新しい傘と靴、上着とズボンをもらい、嬉しくなった 近所に散歩に出かけた。やがて竹藪(ジャングルではない!)の中に 入っていくと虎が出てきて「食べるぞ」という。サンボは「この上着 をあげるから食べないで」と言う。虎は同意してサンボの上着をもらい それを着て去っていった。
サンボが更に先に進むと別の虎が出てきて「食べるぞ」という。サンボ は「ズボンをあげるから食べないで」という。虎は同意してサンボの ズボンをもらい、それを穿いて去っていった。
サンボが更に先に進むとまた別の虎が出てきて「食べるぞ」という。
サンボは「靴をあげるから食べないで」という。虎は「おまえ靴を 2つしか持ってないじゃないか。俺は足が4本あるんだぞ」という。
するとサンボは「耳に掛けるといいよ」という。すると虎は同意して サンボの靴を耳に掛けて、去っていった。
サンボが更に先に進むとまたまた別の虎が出てきて「食べるぞ」という。
サンボは「傘をあげるから食べないで」という。虎は「俺は4本足で 歩いているから傘が持てないぞ」という。するとサンボは「しっぽで 巻き付けるといいよ」という。すると虎は同意してサンボの傘をしっぽ で巻いて持ち、去っていった。
サンボが更に歩いて行くと虎が4匹言い争いをしていた。サンボが物陰 に隠れて見ていると、上着を着た虎、ズボンを穿いた虎、靴を耳に掛け た虎、傘をしっぽで巻いた虎。各々の虎が「俺がいちばんおしゃれだ」 と言って争っているのである。
やがて虎たちは喧嘩になり、木の回りでお互いのしっぽを噛んで走り 出した。そして四頭が輪になり、各々が前の虎に追いつこうとどんどん 速いスピードで走り出した。そのスピードはどんどん上がっていき、 やがてあまりにもスピードアップして、融けてバター(ギー)になって しまった。
そこにちょうどサンボのお父さんがやってきて、木のまわりにある バターを大きな壺に入れて家に持ち帰った。そしてお母さんはその バターでホットケーキを焼いた。
そのホットケーキをお母さんは27個食べた。お父さんは55個食べた。
そしてサンボは169個も食べたとさ。

(2010-01-03)


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