←↑→ 仮想旅2000(63) 安芸・周防・長門・豊前(1)

翌12月12日(火)雨。

福山を616の糸崎行きに乗り終点で岩国行きに乗り継いで839宮島口着。フェ
リーで宮島に渡ります。大きな赤い鳥居が近づいてくれば厳島神社です。

「安芸の宮島」と呼ばれ松島・天橋立と並ぶ日本三景のひとつに数えられる
美しい神殿は平清盛が造営したもの。その後も台風や火事の害に遭うたびに
多くの崇敬者の手により修復されてきました。

1991年の台風19号では能舞台が壊れるなど深刻な被害が出ましたが1年がか
りで修復されました。1999年の台風18号でもまた被害がありましたがこれは
一週間ほどで拝観再開にこぎつけています。

非常に古い歴史を持つ神社で、社伝によれば推古天皇元年(593)に二羽の神烏
に導かれた宗像の三女神がこの島に現れ、その年の11月12日に佐伯鞍職が神
主となって現在地に社殿を建てたといいます。むろん御祭神はその宗像の三
女神、市杵島姫命・田心姫命・湍津姫命(いちきしまひめのみこと・たごり
ひめのみこと・たぎつひめのみこと)ですが.....恐らく実際の祭祀の開始は
もっと古いと思います。

大分の宇佐神宮に伝わる話で神武天皇が日向から大和へ東征するとき、この
宮島に立ち寄り数年滞在したともいいますから、この島の祭祀は多分神武以
前からのもの、神代に遡ることができると思います。

長い回廊を観光客の流れに合わせて歩いてお参りしたあと、ロープウェイで
弥山に登ります。ここに古代の磐座があります。昔から畿内と九州を結ぶ海
のルートの要所として、重視されてきたのでしょう。

この頃雨がやみました。ここでしばらく磐座の空気に触れてから山を降り、
フェリーで宮島口に戻ります。時刻はお昼前。

1201の岩国行きに乗り終点で下関行きに乗り継いで1404防府(ほうふ)着。駅
から1.4km防府天満宮にお参りします。ここは日本の天満宮(天神様)の中
でも最古の天満宮です。太宰府天満宮が道真公の廟所に建てられたのが延喜
5年(905)ですが、この天満宮はその1年前の延喜4年(道真公が亡くなった翌年)
に創始されています。

元々は大阪の天満天神・福岡の水鏡天満宮などと同様に道真公が太宰府に流
される途中立ち寄られた場所のひとつ。

お参りしてから西へ。

4.7km歩いて玉祖神社(たまのやじんじゃ)に至ります。御祭神は玉祖命と一座
不詳ですが、石凝姥姫かとも言われています。玉祖命と石凝姥は天孫降臨の
際の五供緒神の一です。他の三柱は天児屋根命・太玉命・天宇受売命。玉祖
命は勾玉の制作者、石凝姥は鏡の制作者。ここは周防国一宮です。

お参りして時刻は15時半。4.6km歩いて防府駅に戻りJRで移動します。

 防府1625→1641小郡1703→1847津和野。

今日は津和野で泊まりです。

翌12月13日(水)晴れ。

朝から太鼓谷稲成にお参りします。安永2年(1773)の創建という新しい神社
ですが、西日本での崇敬はあつく、数多くある日本三大稲荷のひとつにも
あげられています。また「いなり」を「稲成」と書く神社はめずらしく、
全国でもここと、紀州の田辺市の稲成神社だけかも知れません。

いなり神社の他の字としては「稲生」と書くものが数社あり、広島市の空鞘
稲生、広島県久井町の久井稲生、竹原市の中谷稲生神社、大阪市東淀川区の
稲生神社のほか、大阪の豊中市庄内神社や愛媛県宇和島市の三島神社に合祀
されている稲生神社があります。

太鼓谷稲成の一の鳥居は津和野の町を見下ろす山の上国道のそばにあります
が、神社自体は町から逆方向に登った小高い丘の上にあります。小さな丘で
すから、一気に登ってしまえます。

お参りしてからまた丘を降りて津和野駅へ。

 津和野715→825山口828→849小郡922→1016長府

長府駅から約3km歩いて忌宮神社にお参りします。長門国二宮。奇祭・数方庭
で有名な神社です。仲哀天皇の時に大陸から塵輪という怪物が来襲したのを
天皇の軍が迎え撃ち、天皇の弟2人が戦死するも最後は天皇自身が矢で塵輪
を撃ち落としたといいます。数方庭は塵輪の首塚である鬼石の回りを高い大幡
を立てて歩き回るという行事です。

お参りしたらすぐお隣、乃木神社へ。乃木希典は江戸の生まれですが少年時
代をこの長府で過ごしており、大正9年にこの神社が建てられました。そば
には旧乃木邸が復元されています。

お参りしてから3.5km歩いて住吉神社へ。大阪・福岡と並ぶ三大住吉のひとつ。
ここが長門国一宮です。御祭神は第一殿が住吉大神(荒魂)、第二殿が応神天皇、
第三殿が竹内宿禰命、第四殿が神功皇后、第五殿が建御名方命。5つの神殿
が横に連なって並ぶ形式。

三大住吉の位置づけについては、色々言われるのですが、福岡の住吉神社が
住吉の神の生まれた場所で、神功皇后が朝鮮に渡った時その守護をし、帰還
した時に荒魂がこの下関の住吉神社に留まり、和魂は大阪の住吉神社まで
皇后に付いて行かれた、ということになるようです。

ここで12時半。お参りしてから南へ5.4km赤間神宮にお参りします。

安徳天皇が沈む壇ノ浦のそばに建っている神社。安徳天皇の廟が明治になっ
てから神社になったものです。竜宮城のイメージで作られた水天門が独特の
雰囲気を出しています。4月の先帝祭の上臈参拝が有名。先帝とはむろん
安徳天皇のことです。

海峡を渡ります。関門トンネルの人道を通って九州の門司へ。そして門司の
和布刈神社(めかりじんじゃ)にお参りします。行程2km。

旧正月の和布刈神事で有名なところ。その年最初の干潮時に神官が海に入り
若布を取って神殿に供える行事。九州といってもその時期はもちろん水は
とても冷たいです。

時刻は15時。このあと小倉まで13km歩いて、今日は小倉で泊まりです。




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