←↑→ 仮想旅2000(29) 熊野(2)

翌10月12日(木)晴れ。

今日は事情により遅く出発します。

新宮駅11:05の紀勢本線下りにのり11:23那智着。まず駅のすぐ近くの浜ノ宮
にお参りします。渚の宮とも呼ばれ、神武天皇が上陸した地とされる所です。
お隣の補陀洛山寺は名高い補陀洛渡海の地。この浜ノ宮で私は熊野参りに
付き合って下さるTさんと落ち合いました。Tさんは大阪在住で朝の阪和線
特急で紀伊勝浦まで来て、そこからバス(30分に1本)で那智まで来て下さった
そうでした。この熊野の道は絶対一人では歩けない道です。

浜ノ宮から約1時間歩いて市野々王子。ここに昔熊野参拝の人をあてこんで
市が立っていたことからこの名前があるとのこと。

そこから30分歩いて多富気王子。元々は「手向け王子」といったそうでここ
から那智滝を拝んだことからの名前とのこと。ここが和歌山方面から来た
九十九王子の最終点になるそうです。

そしてここから30分で那智大社。到着したのが14時半くらいでした。今日は
ここで泊まりますので、予約しておいた旅館に荷物を置いてからお参りします。

那智大社も美しい丹塗りの神社ですが、速玉神社のように連なっているのでは
なく、ひとつひとつの社殿が独立しています。左から若宮・結宮・速玉明神・
証誠殿と並び、その右に少し引っ込んで滝宮があります。左手に8つの熊野の
宮がまとめられています。ここは結宮に祭られている熊野夫須美大神が主祭神
になります。

ここはお隣の青岸渡寺(西国三十三箇所・一番札所)と元々一体のものです。
熊野は神仏併祭の聖地ですので、熊野三山には全て神社とお寺があったのです
が、新宮・本宮は明治時代に寺の方が廃止されて神社のみになっています。し
かしこの那智だけが併設された状態で残ったのです。なお西国の二番札所は
なんと遙か遠くの紀三井寺です。そこへ至る道はまさに今私たちが歩こうと
している熊野古道であるわけです。

那智大社にお参りしたあとで、那智大滝へ行きます。歩いて約30分。いや、
素晴らしい滝です。日光の華厳の滝もすごいと思いましたが、こちらの方が
高さで40mも上回っています。しかし華厳の滝も那智の滝も補陀洛(ふだらく)
の聖地にあるというのが面白い。

なお那智四十八滝といって、この付近に滝は全部で48個あります。那智大滝
はその中で一の滝と呼ばれており、その上流には二の滝・三の滝もあるのです
が、今回はギブアップ。大滝を御神体とする飛瀧神社でお参りして道を戻りま
す。そもそも那智大社自体の御神体がここなのでしょう。

梅原氏は神倉神社と花の窟を陰陽と言っていましたが、この那智の大滝自体が
完璧に「陰」の形をしています。




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