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大物主神
おおものぬしのかみ

奈良県の大神神社


古来より、一般に「三輪の大物主神」として、おそれ敬われて来ました。

大国主神は海からやってきた小さな神様少彦名神といっしょに国造りをしていましたが、その半ばで少彦名神は粟島(あわしま)から常世の国に去ってしまいました。

残された仕事が一人でやるには手に余ると困っていた時、かつて少彦名神がやって来た時のように海の向こうからやってくる別の神を見ました。

大国主神が尋ねるとその神は「自分はあなた自身の幸魂奇魂(さきみたま・くしみたま)である」と答え、国作りの協力を申し出ます。この神が後にこの奈良の三輪山に御鎮座し、大物主神と呼ばれるようになったのです。

この大物主神をお祭りする大神神社(おおみわじんじゃ)は、古式を守って本殿を持たない数少ない神社のひとつです。この三輪山そのものが御神体となっています。

大物主神に関する御祭祀は、崇神天皇の時代に始まったと考えられます。大田田根子というものに大物主神をお祀りさせるようにという託宣があり、探し当てたところ、自分は大物主神の子供ですといって、次のような物語を語ったため、天皇が祭祀を任せたという記事が、日本書紀・古事記にあります。

活玉依姫という人の所に毎夜通ってくる姿・装いが素晴らしい男があり、やがて姫は妊娠した。両親が姫に、父親は誰かと問いただす。姫は夫はたいへん立派な人だが名前や素性は知らないという。そこで、両親が通ってきた男の衣服の裾に糸を結びつけておき、朝、男が帰ってから糸をたどっていったところ、神の社のところで止まっていた。そこで、活玉依姫の夫はこの山の神であることが分かった。この時、糸巻きの糸が3回転分だけ残っていたので、この神を「三輪の神」と呼ぶことになった。大田田根子はこの時に産まれた子である。

この大田田根子は鴨の君の先祖となります。この問題については賀茂随想の項でも触れます。



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