このHAL9000とはスタンリー・キューブリック監督の映画「2001年宇宙の旅(2001 A Space Odyssey, 1968)」の中に出てくるコンピュータの名前です。彼は木星を目指して飛行する宇宙船「ディスカバリー」のメインコンピュータです。1992年1月12日に生まれ、数年掛けて教育を受けた人工知能マシンでした。
そのHALにエラーがあることに船長は気付きますが、HALを停止させようとして逆襲を受け、クルーが次々と殺害されてしまいます。そして死闘の末、他のメンバーを全員失って一人だけになったところでやっとコンピュータを停止させることに成功しました。その時目的地はもう目の前に迫っていました。そしてそこで彼が見たものは.......
この映画のラストシーンは圧巻です。
HALという名前は「IBM」の各文字を1個ずつずらして作られた名前です。
HALの誕生日は Arthur C. Clarke の原作及び脚本では1997年1月12日でしたが、映画の中では1992年に変更されました。しかし実際問題として1992年制作の10年もたったコンピュータを2001年に使う訳がありません。しかし1968年といえば、まだ現在の電卓程度の機能とパワーの超大型コンピュータが空調のガンガン効いた巨大な電算室で稼動していた時代です。そこまでは考え切れなかったかも知れません。また原作ではディスカバリー号は木星ではなく土星を目指していました。
スタンリー・キューブリック(Stanley Kubrick)は1928年ニューヨーク生まれ。この映画の他には「時計仕掛けのオレンジ(A Clockwork Orange)」でも有名です。