最近、乗っていた飛行機が発見されたか?と報道されたりもしてなにかと話題のサン・テグジュペリ(Antoine de Saint-Exupery)は1900年6月29日リヨンで生まれました。今年は生誕100周年です。
自伝的な名作「星の王子様(Le Petit Prince)」は世界中の多数の言語に訳されて何億人もの人に読まれています。現在また各書店のベストセラーになっているようです。
象をのみこんだ大蛇の絵を描いて大人に見せたら「帽子の絵かい?」と言われてしまう。そこでわざわざ中が見えている絵まで描いたら「そんなくだらないことしてないで」と言われてしまった。そこでその最初の絵を見せて分かってくれない人には何もいわないことにした。
でもその絵を分かってくれたのが、星の王子様だった。
王子様との数日間にわたる会話が、そのガラス細工のように繊細な心の世界を見せてくれます。
サン・テグジュペリは軍隊に入って飛行機乗りになりますが曲技飛行をしていて事故を起こし頭蓋骨骨折の重症を負います。それでも飛行機をやめず、民間の航空会社に就職して仕事をしたり、テストパイロットをしたりしていました。エール・フランスに在籍していた時期もあります。
1939年第二次世界大戦に招集。この人は発明家でもありいろんな特許を取っているようですが、従軍中もいろんな発明をしています。そこで軍から国立科学研究所に来るよう言われるのですが、自分は飛行機に乗っていたいといってその話を断ってしまいます。
1940年北アフリカに戦線に行き、フランスがドイツに降伏したあとも民間人資格のまま従軍していました。そして1944年7月31日、乗っていたF5Bが地中海上空でドイツ軍のFW190Dに遭遇。約10分間の空中戦の末撃墜され、帰らぬ人となりました。
彼は民間パイロット時代にも冒険飛行に挑戦して失敗したり、軍で活動していた時も着陸失敗したりしていて、どうもパイロットとしての腕には疑問があります。「飛行機を操縦すべき人ではなかったのかも」という評もあるようです。
代表作は「星の王子様」と「夜間飛行」。後者はゲランの香水としても名を残しています。