1844年3月18日10:30 ロシアの国民楽派の作曲家で「五人組」の一人、ニコライ・リムスキー=コルサコフがノブゴラドで生まれました。
ここで「五人組」とは中学か高校の音楽の時間に出てきたかも知れませんが、次の5人です。
・バラキレフ 五人組の結成者・キュイ ・ムソルグスキー 「はげ山の一夜」「展覧会の絵」など・リムスキーコルサコフ・ボロディン 「タッタン人の踊り」(Stranger in Paradise)など
リムスキー=コルサコフの代表作はやはり「シェエラザード」でしょうか。これはご存じ「アラビアン・ナイト(千夜一夜物語)」の主人公の名前です。
サマルカンドのシャーザマーン王は妃が浮気をしている現場を見つけて激怒。二人を切り捨てました。その兄でペルシャ王のシャハリヤールも自分の妃の浮気を知り、二人は女性不信に陥って旅に出ました。二人はそこで魔物の女に出会いますがその魔物の女も夫の目を盗んで浮気を重ねており、浮気相手の男の指輪をコレクションしていました。その指輪は570個にもなっていました。
魔物でさえも妻の浮気を防ぐことはできないのか、とますます落ち込んでしまった二人の王は沈んだ気持ちのままそれぞれの国に帰りますが、兄のシャハリヤールは国に帰るとぶち切れてしまい、まずは自分の妃を殺害。そのあと毎日城下から娘を差し出させては一晩だけ妃にした上で翌朝殺害する、ということをし始めます。
あっという間に城下からは王に殺されるか逃げ出すか隠れるかして、娘の姿が見えなくなってしまいました。ある日王が大臣に「娘を誰か連れて来い」というと、大臣は「もう城下に娘はおりません」といいます。すると王は「お前のところにも娘が2人いたろう。その娘でよいから連れてこい」といいます。
大臣が家に帰って困っていると、娘のシェエラザードは無理に父の悩みを聞き出し、自分が行くと言い出します。そして妹のドゥンヤザードも一緒に付いていくというのです。
二人の娘が王の寝室に入りますと、妹のドゥンヤザードは姉のシェエラザードに「お姉さま。いつものようにお話を聞かせてくださいよ」といいます。シェエラザードが「王様のお許しがあれば」と言いますと、王もどんなものか一応聞いてみようと思い、それを許可します。
こうしてシェエラザードの話が始まりました。その話は朝まで続き、しかも朝いいところで途切れてしまいました。王様はその話の続きが気になります。そこで二人を殺さずに、翌晩もその続きを話してくれるように頼みました。
こうしてシェエラザードの話は翌晩も、その翌晩も続いていき、それは千夜と一夜にも及びました。。。。
リムスキーコルサコフの交響詩は次の4楽章からなっています。
1.海とシンドバッドの船2.カレンダー王子の物語3.若い王子と王女4.バクダッドの祭,海,船は青銅の騎士のある岩で難破。終曲。
特に第3楽章はよくBGM等に使用されており、聞けば「ああ、この曲か」と思う方も多いと思います。