カフカ(1883-1924)

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カフカというと「変身(Die Verwandlung)」。誰もがこの小説の出だしを知っていて、実際に結末まで読んだことのある人は恐らく500人に1人くらいなのではないかと思います。とても短い作品なのですが不思議ですね。

安部公房などに慣れている人にはそれほど難しい作品ではありませんが普通に読むと、訳が分からないか、気味が悪すぎるかで、途中で中断してしまうことでしょう。正直言って私も自分の子供には少なくとも小学生以下の内にはあまり読ませたい作品ではありません。

カフカ(Franz Kafka)は1883年7月3日、チェコ(当時はオーストリア・ハンガリー二重帝国)のプラハに生まれました。当時のプラハでは住民の多数を占めるチェコ系の人と支配者関係のオーストリア系(ドイツ系)の人との対立が激しかったようですが、元々ユダヤ系のカフカはプラハではドイツ系の学校に入っており、彼自身の作品も、ほとんどがドイツ語で書かれたようです。但し彼はドイツにはあまり行っておらず、生涯のほとんどをプラハの近くで過ごしています。

はじめ公務員になるのですが30歳の頃からは体をこわして療養している時間のほうが長い生活。そして1924年6月3日、わずか40歳でこの世を去りました。生涯を通しての最大の親友であったマックス・ブロートの尽力で生前にも幾つかの作品を出版していますが、全く売れていません。彼の評価が高くなったのは戦後のことのようです。


(2002-07-02)

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