安野光雅(1926-)

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画家あるいはイラストレーター的な活動をしている安野光雅は1926年3月20日島根県津和野町に生まれました。現在津和野には安野氏の作品を集めた、安野光雅美術館が建っています。

安野氏は山口師範学校を卒業。美術の先生をしながら本の装丁などを手がけていましたが、1968年に「ふしぎなえ」で絵本作家としてデビュー。以降その優しい絵柄で、多数の絵本やイラスト作品を生み出し、多くのファンを得ました。1980年代の童画ブームの頃は、いわさきちひろ、葉祥明らと並ぶ代表的な童画作家とみなされ、頻繁に各地で展示会が催されました。

安野氏の作品を使用した絵はがきもひじょうに多数のセットが出版されておりそのファンも多くあります。実は私も、ブームになる以前から安野氏のこの絵はがきセットを十数セット持っていました。

私が安野氏に気付いたのはおそらく1970年代の後半ではないかと思うのですが何かの美術展で、安野氏のエッシャーばりの錯視イラストを多数見て、面白いと思ったのがきっかけでした。エッシャーの世界が高次元の幾何学の世界をSF的に描いているとしたら、安野氏の場合は同じ高次元の世界をファンタジー的に描いた感じです。

氏は1970年代半ば頃以降、多数の賞を受賞しており、中でも1984年に受けた国際アンデルセン賞は大きく輝いています。1988年には紫綬褒章も受けました。「不思議な世界」のような絵を描くだけあって、科学関係にもひじょうに造詣が深いとのことです。

安野氏の出身地の津和野はともいい所です。ゴールデンウィークなどに山口や島根方面、たとえば秋吉台や萩あるいは錦帯橋などに行かれる方は時間があったら少し足を伸ばして訪れてみて欲しいという感じです。山陰の小京都ともいわれ、水の豊かな落ち着いた町です。駅でレンタル自転車を借りれば、丘の上にある太鼓谷稲成(ここのおいなりさんは「稲荷」ではなく「稲成」と書く。日本三大稲荷のひとつ)以外は、楽々回れます。

なお「山口県津和野町」という記述をよく見るのですが(^^;津和野は島根県です。


(2004-03-20)

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