天地真理(1951-)

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歌手の天地真理(あまちまり)は1951年11月5日、埼玉県に生まれました。人気ドラマ「時間ですよ」の第二シリーズで松の湯の従業員役の堺正章が憧れる「隣のマリちゃん」の役で女優デビュー、この年の秋に「水色の恋」で歌手デビューしました。

(番組挿入歌「赤い風船」を唄って人気の出る浅田美代子が出演するのはその後の第三シリーズ)

またそれと前後して、天地はデータが見つからないのですがNHKの少年ドラマにも出演していたと思います。私が彼女に気が付いたのはそちらの方が先で、私は最初この名前を「てんちしんり」と読んでしまい、凄い名前のタレントさんだなと思ったものです。

のちには南沙織・小柳ルミ子と並んで「三人娘」と言われるのですが、当時森昌子が「先生」で鮮烈なデビューを果たした時期であったため、当時の中学生たちは天地真理派と森昌子派に分かれ、かなり熱狂しました。週刊誌が「彼女は元トルコ嬢」などという捏造記事を載せた時には真剣にみな怒っていました。

彼女の当時の歌声というのは、クラシック系の歌唱指導を受けたことがある感じのまるい感触(私はプラスチックを連想した)の甘い声で、声量が大きくのびのびとした歌い方でした。決してヒット性の出やすい個性的な歌い方ではなかったと思いますが、その後「ちいさな恋」「ひとりじゃないの」「虹をわたって」「ふたりの日曜日」「若葉のささやき」「恋する夏の日」と続けざまに、さわやかな曲調の歌をヒットさせていきます。

彼女は「白雪姫」とも呼ばれ、多数のアイドルグッズが発売され「真理ちゃん自転車」などは女の子たちに相当の人気が出たようでした。しかし彼女の活動の時期はそんなに長くありませんでした。1974年頃を境に活動規模を縮小し、やがて自然消滅的に人々から忘れ去られていきます。

そして実はその時期天地は芸能界の強烈なストレスによって精神に異常をきたし、入退院を繰り返していたのでした。彼女の精神が落ち着いていくのにはかなりの時間が必要でした。

彼女に再びスポットが当たったのは1981〜1989年にフジテレビで放映されたギャグ番組「オレたちひょうきん族」でした。この中のコントで天地真理のモノマネが行われ、それがウケると、やがて本人が登場してくることになります。この番組によって彼女は、山本リンダ・今陽子などと並んで「昔アイドルだった面白いおばちゃん」といった位置づけで完全復活となります。

復活のどさくさにまぎれて新曲を出したりもしていたと思うのですがその後1986年に結婚して事実上引退。しかし1996年に離婚するとみたび復活。積極的な活動をしてラジオのパーソナリティなどもしていましたが、今年の春、体調を崩して休業。現在療養中のようです。

しかしきっちり治療が終わったら、また復活するのかも知れません。


(2001-11-04)

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