青函トンネル起工式(1971)

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1971年11月14日、本州と北海道を結ぶ青函トンネルの工事の起工式が行われました。

青函トンネルの構想が作られたのは1946年2月26日のことです。運輸省鉄道総局に集まった桑原弥寿雄・粕谷逸男らのスタッフが考えたのは、日本の復興のはげみになるような計画でした。すなわち敗戦によって多くの国土を失った日本。その日本に残された4つの島を全て鉄道で結んで、国民に統一感を取り戻させよう、というのがこの計画の趣旨でした。

しかし計画はお役所仕事の阻まれなかなか進まず、着工にいたるまでに25年もの月日がかかってしまいます。そして工事も15年の歳月を要します。

1954年 9月 洞爺丸の沈没で早期実現の声強まる 1957年 5月 衆院本会議で実現を促す決議 1963年10月  試掘開始 1971年11月14日 起工式。中曽根鉄建審会長が鍬入れ。 1982年 7月  津軽海峡線工事計画認可 1983年 1月  先進導抗貫通。中曽根首相が官邸で爆破ボタンを押す。 1985年 3月10日 本抗貫通。 1986年 3月 5日 レールがつながる。 1988年 3月13日 津軽海峡線開通。一番列車はAM7:23函館発盛岡行「はつかり10号」 1989年 7月21日 トワイライトエクスプレス運行開始(定期運行は12月2日から)

この間、工事に携わった人の人数はのべ1200万人。工事中の事故による死者34名。工事中に訪れた見学者3万人。使用した火薬3000トン。コンクリート150万立方メートル。鉄骨17万トン。排出した土砂600万立方メートル。

トンネルは、先進導抗・作業抗・本抗と3本掘られており、完成後は先進導抗は排水抗、作業抗は保守および避難用抗として使用されています。トンネルの長さは53.85km。ただし先進導抗・作業抗とそれらの間の連絡抗の総延長は200kmを越すとのことです。

そして現在は毎日50本ほどの列車がこのトンネルを通っており、毎年の利用客の数は約200万人に到達しています。


(1999.11.13)

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