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宇宙への招待(3)水星・金星
水星は公転周期88日、自転周期58.6日で、比率がちょうど3対2になっていま す。こういうきれいな比になるのは、月の公転周期と自転周期が一致してい るのと同様、長年の重力(潮汐力)の作用によるものです。 太陽に極めて近い惑星であるため昼と夜の温度差は激しく、昼は430度、夜 は-180度、とその温度差は610度にも達します。この昼は88日、夜も88日間 続きます。水星は大きさは半径2400kmと月並みの小さなものですが、内部に かなり重たい物質があるようで、表面の重力は地球とほぼ同じです。 水星は英語ではMercury(マーキュリー)と呼ばれますが、これはローマ神話 のメルクリウス、ギリシャ神話のヘルメスに相当します。太陽のすぐそばに ある星ですから、神のお使いであるヘルメスにはピッタリでしょう。 金星は公転周期224.7日、自転周期は逆向きに243.01日です。このため金星 の地表での1日は116.8日という計算になります。そしてこの金星と地球の 会合周期は584日になり、ちょうど金星の1日の長さの5倍ですので、金星は 内合の時はいつも同じ面を地球に向けています。 金星には大気があり、雲もあることが比較的古くから知られていましたが、 その主成分は近年になって硫酸であることが判明しました。(昔は炭酸ガス と言われていた) なお金星は地球とは双子のような星で、半径は6000km, 表面の重力も地球の0.9倍と似た数字を示しています。 金星は太陽・月を除くと全天で最も明るい星であり、目のいい人なら昼間でも 見ることができるとのことです。夜が明けて太陽が出てきても一番最後まで 輝いている星であるため、神への反逆者として悪魔の長ルシファーに擬せら れました。英語名はVenus(ヴィーナス)。ローマ神話のヴェヌス、ギリシャ 神話のアフロディーテです。この神はメソポタミアのイシュタル(イナンナ) の流れを汲んでおり、イシュタルが牡牛と関わりがあったのを引き継いで、 金星は占星術では牡牛座の守護星とされています。ルシファーの堕天使伝説 とイシュタルの冥界訪問神話というのも、あるいはつながっているのかも 知れません。 なお、朝見えるものを明けの明星、夕方見えるものを宵の明星といいますが 地域によっては、このふたつの星が同じ星であることが知られていなかった ところもあるという説もあります。