占ってはいけない

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易には様々な格言がありますが、その中でも有名なもののひとつが「よく易をする人は占わず」というものです。現代語風に言えば「易が上手な人は占いなどしない」というもの。この言葉自体、様々な解釈は可能なのですが、東洋哲学の人達の解釈では、易というのは君子の哲学だから、その全てをちゃんと理解している人なら、どのような場面になっても慌てることなく、取るべき道が分かるのだというものです。

一方、易者側の解釈では、易をよく学んでいる人の場合、何か決断しなければならないような場面に出会っても、筮竹などをいじらなくても、今の場面によく適合した易卦がパッと思いつくので、結局わざわざ「占い」という形で立卦の作業をする必要はない、というものです。

いわば前者は理論派の解釈、後者は直感派の解釈ともいえますが、結果的には似たようなものです。

これに対して、迷いの多い人は何度も何度も占ってみたりする場合があります。たとえば明智光秀が本能寺の変を起こす前に、何度も何度もおみくじを引いた、などという話は有名。占いでは、納得がいかなければ何度でも占ってよい、というのが多くの人の意見ではありますが、そんなに何度も占っても実際には意味がない、というのもまた多くの人の意見です。そこであまりにもやりすぎることを「初筮にして告ぐ」と戒めています。現代語で言えば「占いは1度やっただけで、もう結論は見えているはず」というもの。

占いをする人にも幾つかのパターンがあり、本当にどうするか迷っている場合と、結論は出しているのに決行する勇気がない場合があります。概して何度も占いたがる人は後者です。しかし結論は出ているのですから、それを何度聞いても同じ事なのです。

「よく易をする人は占わず」というのは、そういう意味で言えば、結論が出ていることは迷わず即実行するべきだ、という意味でもあります。


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