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タロット講座(14)隠者, Hermit, L'Ermite
【一般的な絵柄】 杖とランプを持った老人。左に向かって歩いていることが
多い。ランプには星形の光が輝いていることがある。杖には(しばしば2
頭の)蛇が巻き付いていることがある。老人は長いひげをはやしている
ことも多い。
【一般的な意味】 研究、探求、哲学、瞑想、修行、知識、陰遁、引退、孤独、
隠れ家、アジト、用心、愛人宅、秘密の交際、仕事部屋、勉強部屋、
禁欲的生活、倹約、忍耐、貧乏、不信、分析、外交。
【コメント・象徴探求】
ロシアの有名な美術館「エルミタージュ美術館」のЭрмитажという
のは「隠者の庵」という意味です。英語でもこれはHermitage (ハーミテジ)
といいます。
Hermitの語源はHermes(ヘルメス)です。ヘルメスはローマではメルクリウ
ス(Merculius,英語読み:Mercury:マーキュリー)といい、神々の使者で記
録者。エジプトのトトと同一視され、記録者である故に世界の全ての物事
に通じていると考えられ、古代の秘教の教主とみなされました。その後の
神秘学においてもヘルメスは重視されていましたので、神秘学の探求をす
る人をHermitと呼ぶようになったわけです。錬金術という意味のHermetic
も同じ語源です。
カードの隠者が持っている杖にはしばしば2頭の蛇が螺旋状にからみつい
ていますが、これは「ヘルメスの杖」或いは「カドゥケウス(caduceus)の
杖」と呼ばれています。この杖は元々は太陽神アポロンが持っていたもの
ですが、ヘルメスが竪琴を発明してアポロンに贈ったのに感謝して、アポ
ロンがヘルメスに与えました。後にはこの杖は神の使者の象徴となり全て
の神の使者が同様の杖を持つことになりました。
隠者が左に向かっているのは意味のあることです。心理学的に左への進行
は心の深層へ向かっていることを表します。右への進行は外界に向かって
います。夢などでも進行方向が右なのか左なのかによって、現在のその人
の心理的方向性が推察できます。隠者は世間から離れて真理の探求をしよ
うとしてるので、左へ歩いていくのがふさわしいのです。
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