タロットの風景より『戦車』
written by Lumiere on 93/01/17 16:52
2頭の馬に引かれ、力強く走る戦車。
なんだか、真っ赤なお鼻のトナカイが引く、そりに乗ったサンタクロース
などといった雰囲気もありますね。(←シーズン ヲ ノガシタ ^^; )
昔々青森に住んでた頃は、そりに乗ったり、かまくらを作ったり、スキーで
一日山の中を走り回ったりしていた。
スキー。
その日私は学校から帰るといつものようにスキーを履いて裏山に出掛けて
行った。少し天気が悪いせいか、人は少なかった。ある程度滑降で遊んで
ふと見ると、一人レース用のスキーでコースに出ようとする人の姿が見えた。
このレースのコースは1〜2度しか通ったことがなかったが、「あの人の
後を追って行けば回れるな」と無謀にもその後を追いかけて行った。
しかし向こうはレース用のスキーなのにこちらは滑降用のスキー。ぐいぐい
離されて行く。そして........私は山の中で完全にその人の影を見失って
しまった。
おりしも凄い雪が降って来た。人が滑った跡も消えてしまう。道が分からない。
「とにかく下へ降りればいいハズ」と思うのだが、斜面を下って行くと、
また山は上へ向いていたりする。
私はふりしきる雪の中で、勝手知らない森の中を1時間ほどさまよい続けた。
どうやって、あの中から「無事帰還」したのかは、よく覚えていない。何だか
結局山の随分上の方の、自分がたまたま知っていた道にぶつかって、そこから
大回りに降りて来たような気もするが定かではない。
しかし、あの雪山の中で、必死に道を探してさまよっていた記憶だけは、今も
くっきりと心に刻み込まれている。
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