ミラノのビスコンチ家はミラノ公の家柄である。Cary-Yale版が制作された1428年というのは3代目ミラノ公の Filippo Maria Visconti (1392-1447)が Maria of Savoy と結婚することになり、その記念にこの新しいカードゲームが制作された模様である。ただしこの結婚は実際にはおこなわれなかった。
次に1441年にFilippoの娘?の Bianca Maria Visconti (1423-1468) が Francesco Sforza (1401-1466)と結婚しており、この時に Brera-Brambilla版が制作された。 そして Filippo Visconti の死後空席になったミラノ公の座を 娘婿である Francesco Sforza が継承することを申し出、これが1450年に認められたため、そのお祝いに PMB版が制作された。なお PMB版の「力」の人物の顔は当の Francesco Sforza である。 これにならったのか、U.S.Gamesのビスコンチ・スフォルザ復刻版の補作をしたLuigi Scapini は自身の制作のタロット「スカピニのタロット」を作った際、皇帝の顔にU.S.Gamesの社長Kaplanの顔を描いた。
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