賀茂探求(36)京都/貴船神社

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written by Lumi on 00/05/18 12:32.

賀茂神社の御祭神・賀茂別雷神の誕生譚で、丹塗りの矢が流れてきたという のがあったわけですが、その流れてきた元はこの貴船神社の神域であろうと 言われています。

御祭神は現在公式には高龗神(たかおかみのかみ,高淤加美神 とも)とされていますが、高淤加美神闇淤加美神(くらおかみのかみ)の 二座とする説、また実は罔象女神(みずはのめのかみ)ではないかとする説 も昔からあります。

※ 龗 (雨/龍)=

いづれも水を操る神と考えられますが、特に高淤加美神闇淤加美神は龍神 とみなされてきました。(総称して淤加美神ともいう)

高淤加美神闇淤加美神は同神であるという説がある一方で、対の神という 説も根強く、闇淤加美神とは谷間の深い渓谷の水面近くを流れる湿った風の 流れを表し、高淤加美神はその谷間を見下ろす崖の上を吹いている風を表す とも言われます。基本的には女神と考えられ、水を司る女神ということで、 罔象女神とも混同されたのではないかとも思われます。しかしこの貴船と並 ぶ雨乞いの神社である、丹生川上神社の御祭神は高淤加美神闇淤加美神罔象女神の三座ですから、あながち外してもいないかも知れません。

この神社も延喜式の名神大の由緒ある式内社で、二十二社のひとつにも数え られていますが、中世以降は賀茂神社の摂社扱いを受けてきています。これ に対して何度か挽回の策がこうじられていたようですが、撤回には至ってい ません。

その摂社時代に成立したと思われる説話では、下鴨神社の御祭神の玉依姫が 黄色い船に乗って鴨川を遡り、ここに祠を建てたのが貴船神社の始まりであ るというのもあります。しかしこの話はあまり信憑性がありません。貴船の 名前の起こりについては「木生峰」から来たといった説の方がまだ信じる気 になります。

貴船神社については古くから雨乞いの神としてのほか、復讐の神としても、 庶民に信仰されてきました。いわば闇の信仰の系譜も持っています。今でも この神社の裏手の森の中には真新しいワラ人形をしばしば見かけるそうです。

いわゆる丑の刻詣りですが、まぁホームページではないので書いちゃいまし ょう。この部分は後でホームページに掲載する時はカットします。

正式には赤い服を着て、頭にはごとく(ガスコンロの台)を裏返しに乗せ、 その足に火の付いたロウソクを3本立て、胸には大きな鏡を掛けます。歯が 1本だけのゲタを履き、口には櫛をくわえ、腰に1反の木綿を結びつけます。

(この格好、自分で見ても怖そう)

最初に呪う相手を表すワラ人形を木の幹に縛り付け、五寸釘と金槌を手に持 ち、木から数メートル離れた距離から、腰に付けた木綿の布が風で浮くくら いの猛スピードで木に向かって走り寄り、釘を人形に打ち付けます。

最近は赤い服ではなく白装束の人が多いそうです。赤い装束は鏡とともに、 この呪が自分に跳ね返ってくるのを防ぐためですが、白装束ですともう自分 も死んでもいいと覚悟を決めているということになりそうです。

むろん、途中を他人に見られたら効果はありません。大抵の人は自分の車で 深夜に神社を訪れ、思う存分打ち付けたらそのまま車で自宅に帰っているも のと思われます。なおワラ人形と五寸釘についてはセットで通信販売してい るところがあると聞いたことがあります。(本人が自分で作るよりは効果が 無さそうでいいですね)

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