賀茂探求(33)伊豆/白浜神社

←↑→
written by Lumi on 00/05/18 04:40.

翌日NIFTYの会合後、私は北斗柄さんの車に乗せてもらい、伊豆下田の白浜 海岸にある、白浜神社へやってきました。

通称白浜神社、正式には伊古奈比羊(咩)命(いこなひめのみこと)神社 と申し上げます。三島明神の奥様をお祀りしている神社です。延喜式では 賀茂郡に 伊古奈比咩命神社・名神大 とされています。「いこな」と読みそうですが、吉田家本では「いかな」と 訓が振ってあります。本来そう読んだのでしょう。ここは三嶋大社の旧御鎮 座地のひとつです。

※咩(羊)=

駐車場からすぐの所にある下の拝殿の所からさらに少し上に上ったところに 上の拝殿があります。ここまでは行けます。

ここの境内社に関しては下記のように書かれていました。

伊古奈比羊命神社(白浜神社)境内社末社

本社境内は最近大正十年御遷宮の際整理せられ左の二十六社を総括し神明 造の一殿に奉斎することとなった。その二十六社は左の通りである。(*1)

少彦名命神社、御子神社、應神天皇社、須佐之男命神社、天児屋根命神社、 天水命神社、天照皇大神社、級長戸辺神社、木花開耶姫命神社、瀬織津姫命神社、 倉稲魂命神社、豊宇気姫命神社、経津主命神社、熊野神社、海津見神社、 海津見豊玉彦神社、大年神社、石長比賣命神社、若宮八幡宮、亥神社、 大雷神社、高皇産霊神社、金山毘古命神社、大山祇神社、豊受大神宮

又境外地ではあるが、本社の旧社地であると云われている神明(*2)と言う 所にある末社には本社と大変関係の深い十二の社が合祀されている。その 十二社は左の通りである。

大楠命、小楠命、御代徳命、感農八甕命(*3)、積池命、 伊迦命、如宇命、尾建御子命、尾建比命、見多諾命神社、 伊豆奈比命、穂便感應命

(*1)何度も数えてみたが25社しか書いてない。
 (*2)「かみあけ」と読む。長田集落内にあるらしい。
 (*3)写真からはこの部分文字がやや判別しにくい。

この他、境内には別途「目の神様」というのが祭られていました。

昔ここに大きなあすなろの木がありました。その木の幹には大きなこぶが あって、その中にはどんな日照りにも乾かないきれいな水が入っていまし た。土地にはこの水で目を洗うとどんな眼病も治るという言い伝えがあり、 村人はこの木を目の神様と呼んで大変信仰していました。
 しかし今ではその木も枯れてしまった為、ここに社を造って目の神様を お祭りしています。

しかし、これはあるいは見目神社だったのかも知れないですね。

また境内には樹齢2000年という「長寿の御神木」がありました。やはり本当 に古い神社なのでしょう。水草双鳥鏡・山吹双鳥鏡・亀甲地双雀鏡といった 古い鏡も納められているようです。長寿の御神木は「三島大明神の本地とさ れる薬師如来の御利益の化身」と書かれていましたが、この神社には薬師如 来の座像も納められています。

さて、私一人で行っていたら、ここまで見て帰ってきていたかも知れません が、北斗柄さんのおかげで貴重なものを見ることができました。案内図で 裏手の方に古代祭祀跡というのが書かれていたので行けるのかな?とか言い ながら裏手海岸のほうへ出てみますと、美しい風景がありました。

「白浜」の名の通り、美しい白い砂。そして目が覚めるように青い海。そし てその砂浜の端にひとつ大きく立っている岩礁の上に海に向かって赤い鳥居 が立っていました。北斗柄さんが、羅盤を持ってくるべきだったか、と惜し まれたところです。

太陽の方角と時刻からその場で推定するに真東より南の方を向いていました ので、その場では私は冬至の日の太陽の昇る方角かも知れないと思ったので すが、あとで調べた資料集によれば、この神社が元あった三宅島の方角を向 いているのだそうです。

しかしこの鳥居の向いている方角と、その岩礁の向こう側の岩と岩の間の海 水侵入路の奥から海を見る方角がきれいに一致しています。自然の神秘を感 じるところです。この鳥居のある岩礁は満潮時には海の中に孤立すると思い ますが、行ったときは干潮でしたので、鳥居のそばまで行くことができまし た。

この白浜海岸はほんとに美しいところでした。ここでしばし時を忘れていま した。

さて、これも後で資料集で見たのですが、ここのさらに先の崖の向こうに、 実は海食洞があって、年に一度の大潮の時だけ行くことができるのだそうで す。この海食洞の中は崩れやすく危険なので通常入ってはいけないそうです が、何十年か前に神官の人が入ったところ、海食洞の奥に更に洞窟があって、 その洞窟の一番奥に漆塗りのきれいな祠があったそうです。その祠はまるで つい最近作られたかのように美しい状態であったとのこと。そしてその場所 は距離的に見ると、ちょうど現在の神社本殿のある場所の真下くらいになる のだそうです。逆にその真上に本殿を造ったのでしょう。恐らくはこの海食 洞とその奥の洞窟がこの白浜神社の御神体なのであろうと思います。巨大な 女陰なのでしょう。

鳥居の乗っていた岩礁なども明らかに火山性のものでした。火山の噴火は男 性のイメージですが、その火山活動の結果生まれる洞窟は女性的なものです。
富士山にもたくさんの洞窟がありますね。

Powered by 文字鏡
←↑→


(C)copyright ffortune.net 1995-2016 produced by ffortune and Lumi.
お問い合わせはこちらから