易卦の立て方

サイコロ10円玉・100円玉筮竹本格筮法
8面体2個+6面体(略筮) 

6面体3個×6回(中筮) 

10円玉5枚+100円玉1枚(略筮) 

3枚×6回(中筮) 

十八変筮法(中筮) 

7回式略筮 

3回式略筮
 (三遍筮法)
 

四遍筮法 

本筮 


8面体サイコロ×2個+6面体サイコロ(略筮)

これは最も簡単に立卦する方法です。8面体サイコロは卦の名前が刻印されたものが占い専門店には置いてありますが、おもちゃ屋さんで入手できるテーブルトークゲーム用の普通の8面体サイコロで普通は十分でしょう。易卦の刻印されたものは1個5000円〜10000円しますがゲーム用の1〜8の数字が書いてあるサイコロなら150円くらいのものです。この数字を

   1=乾(天),2=兌(沢),3=離(火),4=震(雷),5=巽(風),6=坎(水),7=艮(山),8=坤(地)

と読み替えればいいのです。8面体サイコロは必ず色の違うものを2個用意し、例えば赤いサイコロは上卦、青いサイコロは下卦とかいったふうに決めておきます。(黒と黄色でも、白と緑でもよい)これで上卦と下卦を出し、6面体サイコロで変爻を決めます。

そういう約束にしておいて、この3個のサイコロを一度に投げれば一発で卦が立てられますので、これは非常に楽です。例えば投げた結果、赤のサイコロが2で、青のサイコロが7、そして6面体サイコロが3だったとしますと、

   赤:2→沢(上卦)
   青:7→山(下卦)
  沢山咸   →   沢山咸の3爻変
   変爻は(下から)3番目の爻

となります。


6面体サイコロ3個×6回(中筮)

これは筮竹の十八変筮法をサイコロで実行するものです。

まず、サイコロ3個を1度に振ります。このサイの目が偶数か奇数かに注目します。

 全て奇数  老陽 
 奇数2偶数1  少陰 
 奇数1偶数2  少陽 
 全て偶数  老陰 

最初に出したものが初爻(一番下の爻)になります。これを6回繰り返して下から順に、2爻、3爻、4爻、5爻、上爻と定めます。

少陰・少陽は普通の陰・陽です。老陽・老陰は変爻になります。たとえば少陽・少陰・老陽、老陰、少陰、老陽、と出たら、こういう卦になります。







  つまり  
本卦 之卦






   





山火賁の震為雷にゆく

10円玉5枚+100円玉1枚(略筮)

これも非常に手軽にできる方法です。特別な道具がなくても小銭さえあればできるので便利です。基本的には2種類のコインがあればいいのですが、できれば同じ程度のサイズ・重さのコイン2種類がいいので、10円玉5枚と100円玉1枚というのが最もやりやすいのではないかと思います。

これを両手を袋のようにした中に入れてジャラジャラジャラと混ぜ合わせます。そして十分に混ざったところで、手に触った順にコインを下から上へと6枚並べていきます。このとき


とします。100円玉は1個だけなので、変爻は1個だけ出ます。なおコインの表というのは「日本国」などと書いてある方で「10」とか「100」というアラビア数字の入っている面が裏です

それで例えば のように出たら、これは雷水解の5爻変になります。








10円玉3枚×6回(中筮)

これは筮竹の十八変筮法をコインで実行するものです。

まず、コイン3個を1度に投げます。このとき表・裏がどのように出るかに注目します。

コインの表裏の出方儀礼正義説佐藤六竜説 変靴説 
 全部表  老陰  老陽  老陽 
 表2裏1  少陽  少陽  少陰 
 表1裏2  少陰  少陰  少陽 
 全部裏  老陽  老陰  老陰 

不本意ながらこの読み方を3通り掲載しました。この決め方には幾つか(といっても最大4通りしか考えられませんが...)の説があるようです。どれか自分が納得のいく方法を採用なさるのがよいでしょう。

とにかくも、このコインを投げる度に爻が一個定まり、これを一番下の初爻から2爻、3爻、4爻、5爻、そして一番上の上爻と6回作業を繰り返して定めていきます。

ここで少陰・少陽は普通の陰・陽です。老陽・老陰は変爻になります。たとえば少陰・少陰・老陰、少陰、老陽、老陽、と出たら、こういう卦になります。

 
 
 
  つまり  
本卦 之卦






   





風地観の地山謙にゆく

十八変筮法(中筮)

ここに紹介する方法は十八変筮法といい、筮竹を使う方法の中ではいわば基本となるものですが、かなりの手順を必要とします。当然その間ずっと精神集中を維持する必要がありますから、実際にはプロの易者さんでも何か難しい問題を占う時以外はこんなに面倒なことはしません。しかし、やはりやり方は覚えておくべきでしょう。

筮竹は50本で1組です。この中の1本を取って「太極」とし、机の上の方において、これは使用しません。

それから残りの筮竹を無心に2つに分け、右手に持った筮竹の中の1本を左手の小指と薬指の間にはさみます。そして右手のそのほかの筮竹はいったん机の上におき、左手に持った筮竹を4本単位で数え、4本まとまったら机の上におろして、残り4本以下の状態にします。つまり左手の筮竹を1本〜4本になるようにします。この残った筮竹を左手の薬指と中指の間にはさみます。

更に今度はさきほど机にいったん置いておいた右手の分の筮竹をやはり4本単位で数えていき、残りが1〜4本になるようにして、これを左手の中指と人差し指の間にはさみます。ここで左手の、小指と薬指の間・薬指と中指の間・中指と人差し指の間にはさんだ筮竹の合計本数を数えます。この本数はやってみると分かりますが、必ず9本か5本になります。これを記録します。これが「第1変」です。

次にこのはさんだ筮竹を外して、残りの40本あるいは44本の筮竹を使って同じことを繰り返します。この本数は必ず8本か4本になります。これが「第2変」です。

更にこの筮竹も外して、残りの32本あるいは36本あるいは40本の筮竹を使ってまた同じことをします。この本数は必ず8本か4本になります。これが「第3変」です。

以上の3変で卦の一番下の爻を得ることができます。今出た数は9か5,8か4,8か4でした。9及び8を多い数、5又は4を少ない数という時、


とします。これを6回繰り返すことによって1つの卦が得られます。たとえば、出た爻が少陰・老陰・老陽・少陽・少陽・少陰、だったとしたらこれは次のような卦になります。

 
 
 
 
  つまり  
本卦 之卦






   





沢山咸の沢水困にゆく
この卦の出し方は18回の作業をしますので、そから「18変筮法」の名前があります。


7回式略筮

さて、筮竹で卦を立てる時に毎回十八変筮ではとても疲れてしまいます。そこで街頭などでは7回または3回の作業で簡単に卦を立ててしまいます。まずは7回式を説明します。

この方法では、筮竹を分ける作業を6回行い、その時左手に残った筮竹が偶数か奇数かによって一つの爻を定めます。

   奇数=陽、偶数=陰

です。これで6つの爻を下から順に定めて、最後に左手に残った筮竹の本数を6で除し、その数で変爻をどこにするかを決めます。たとえば、左手に残った本数が7回の作業の中で、23、27、24、30、26、24、22 だったとすると、これは陽・陽・陰・陰・陰・陰・4と解釈して、地沢臨の4爻変ということになります。


3回式略筮

7回やるのも面倒ということであれば、いっそのこと3回でだしてしまう方法もあります。

この方法では、筮竹を分ける作業を行って、その時左手に残った筮竹の数を8で除して、その数により八卦を求めます。

   1=乾(天),2=兌(沢),3=離(火),4=震(雷),5=巽(風),6=坎(水),7=艮(山),8=坤(地)

最初に出したものが下卦、次に出したものが上卦です。そして最後の3回目の場合は、左手に残った筮竹の本数を6で除し、その数で変爻をどこにするかを決めます。たとえば、左手に残った本数が3回の作業の中で、25、22、23 だったとすると、これは1・6・5と数字を拾いますので、水天需の5爻変ということになります。

この方式の欠点は、筮竹を2つに分ける方法では本数から考えて、8つの卦が出る確率があまり同等とは思えないことにあります。しかしこれでも当てる人は当てる訳で、明治の易聖とまで言われる高島嘉右衛門は事業や政治の行く末を易で占って日本の文明開化に多大な貢献をしていますが、彼はこの三遍筮法が得意だったそうです。


四遍筮法

十八変筮では本卦と之卦とが同時に求まるのですが、この四遍筮法というのは両者を別々に求めてしまうという、ちょっと変わったやり方です。方法は単純で八卦が4回求まるような方法を取ればいいわけです。

これで出た卦を本卦の下卦・上卦、之卦の下卦・上卦と当てはめれば、作業は完了します。
本筮

これは筮竹でいうと十八変筮と同じ18回の作業が必要ですが、手順はもう少し複雑です。これまでやるのは相当難しい問題を占う時くらいでしょう。

本筮をするには、まず大成卦を3つ(八卦6つ分)出す必要があります。

出た卦を下から順に積み重ね、右の規則で爻を定めます。 これによって本卦・之卦が定まります。例によって、少陰・少陽は普通の陰陽で、老陰・老陽は変爻になります。

この規則の覚え方はこうです。つまり陰または陽だけで構成される卦はそのまま陰・または陽の極みということで、老陰・老陽になります。陰と陽が混じっている卦では、1本の方が「伸び盛り」の気であるとみて、それを『主爻』にしますので、例えば陰が1つと陽が2つの卦は少陰になります。

天(乾)老陽
沢(兌)少陰
火(離)少陰
雷(震)少陽
風(巽)少陰
水(坎)少陽
山(艮)少陽
地(坤)老陰

ですから、例えば出した卦が、天・火・風・沢・地・雷だったとすると、次のようになります。

少陽
老陰
少陰
少陰
少陰
老陽
  つまり  
本卦 之卦






   





山雷頤 の風地観にゆく
この時、本卦・之卦以外に、爻を作った卦が自然に3つの大成卦を構成しています。これを下から順に、地文・人文・天文と称します。上記の場合は、地文は火天大有、人文は沢風大過、天文は雷地予です。

また一番上の卦と一番下の卦を合わせたものを天地といいます。上記では天地は雷天大壮です。

更に「主爻」というものを考えます。これは本卦を構成しているふたつの小成卦のそれぞれの主爻に相当する元の小成卦を合わせて作られるものです。

上記では、上卦の主爻は上爻、下卦の主爻は初爻ですから、それぞれに対応する爻卦は雷・天なので、本卦の主爻は雷天大壮になります。



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