澤天夬 guai Decision
卦辞：夬、揚于王庭。孚號、有厲(厲)。告自邑。不利即戎。利有攸往。
夬は王の庭に揚ぐ。まことあって叫ぶ。あやうきことあり。告ぐること邑よりす。戎(戦い)に付くに利あらず。行く所あるに利あり。
43 = :ll lll 沢天夬 突破・決断・決行・風雲急・決意が必要・堤防決壊
| 正 | | 比 | 応 | | 54.沢天夬   |
| ○ |  | | | 上六。號ぶことなし。終には凶有り。 | 兄弟 |  | 未土 |
| ○ |  | ○ | | 九五。莫陸(草の名前)は夬夬。中行して咎なし。 | 子孫 |  | 酉金 世 |
| × | | × | | 九四。臀に膚なし。其の行くこと次且たり。羊を牽かば悔亡ぶ。言を聞くとも信じず。 | 妻財 | | 亥水 |
| | | 体=沢(金) 用=天(金) 体用比和○ | | | |
| ○ | | × | ○ | 九三。頬に壮たり。凶有り。君子は夬夬。独り行きて雨に遇う、濡るるがごとく慍(いかり)有り、咎なし。 | 兄弟 | | 辰土 |
| × | | × | × | 九二。惕(おそ)れて號(さけ)ぶ。莫夜に戎有れども恤(うれ)うなかれ。 | 巳父 官鬼 | | 寅木 応 |
| ○ | | × | × | 初九。足を前(すす)めるに壮たり。往きて勝たざるを咎と為す。 | 妻財 | | 子水 |
| | | 体=天(金) 用=沢(金) 体用比和○ | | | |
.6=小人は上に登っても倒される。誰も助けてくれる人はいない。
.5=誠意で感化すべき所を力で切ってしまう。悪くはないがまだ未熟。
.4=座っていることができない。前に立てば凶、人の後に付いて行って吉。
.3=悪人に穏やかな顔で近付くので和合するつもりかと見られるが終には切る。
.2=猪突猛進はしない柔軟な強さあり。警戒を怠らず、防備も万全。
.1=行きたい所だが、小さなこと故失敗は許されない。しっかり計画を。
彖曰、夬、決也。剛決柔也。健而説、決而和。揚于王庭、柔乘五剛也。孚號、有厲(厲)、其危乃光也。告自邑、不利即戎、所尚乃窮也。利有攸往、剛長乃終也。
夬は決なり。剛の柔を決するなり。健にして説ぶ、決して和す。王庭に揚ぐるは、柔の五剛に乗ればなり。孚あって號ぶ、厲(厲)き有り、其れ危きときは乃ち光いなり。告ぐること邑よりす、戎に即くに利あらず、尚ぶ所乃ち窮まるなり。往く所有るに利あり、剛長じて乃ち終るなり。
象曰、澤上於天夬。君子施祿及下、居徳則忌。
沢の天の上にあるは夬なり。君子は祿を下に施し、徳に居ることは忌む。
上六。无號。終有凶。
上六。號ぶことなし。終には凶有り。
象曰、无號之凶、終不可長也。
象曰、號ぶことなきの凶は、終には長かるべからざるなり。
九五。莫陸。夬夬。中行无咎。
九五。莫陸(草の名前)は夬夬。中行して咎なし。
象曰、中行无咎、中未光也。
象曰、中行して咎なきは、中の未だ光いならざればなり。
九四。臀无膚。其行次且。牽羊悔亡。聞言不信。
九四。臀に膚なし。其の行くこと次且たり。羊を牽かば悔亡ぶ。言を聞くとも信じず。
象曰、其行次且、位不當也。聞言不信、聰不明也。
象曰、其の行くこと次且したりとは、位の不当なり。言を聞くとも信じずとは、聰不明なればなり。
九三。壯于？(頄)。有凶。君子夬夬。獨行遇雨、若濡有慍、无咎。
九三。頬に壮たり。凶有り。君子は夬夬。独り行きて雨に遇う、濡るるがごとく慍(いかり)有り、咎なし。
象曰、君子夬夬、終无咎也。
象曰、君子夬夬、終には咎なきなり。
九二。惕號。莫夜有戎勿恤。
九二。惕(おそ)れて號(さけ)ぶ。莫夜に戎有れども恤(うれ)うなかれ。
象曰、有戎勿恤、得中道也。
象曰、戎有れども恤うるなかれとは、中道を得ればなり。
初九。壯于前址。往不勝為咎。
初九。足を前(すす)めるに壮たり。往きて勝たざるを咎と為す。
象曰、不勝而往、咎也。
象曰、勝たずして往く、咎なり。
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