↑ 品位(ディグニティ)
惑星がサインの中にある場合、惑星とサインとの相性によって居心地の良い場所と居心地の悪い場所があり、居心地の悪い場所ではその力を十分に出すことができない。この程度を品位(dignity)という。ホロスコープの中の各天体について品位を計算することができ、品位の最も良い天体はそのホロスコープを読み解く鍵になる。

品位を計算すると全てがマイナスポイントなどというとんでもないチャートになる人もいるが、それは必ずしもそのチャート自体が弱いことは意味しない。品位については「そのチャートの中のみで効き、他のチャートとは比較するな」と言われる。出てきた数値はあくまで、そのチャート内の天体の相対的な実力レベルを見るためだけに使うのである。

品位には基幹品位(Essential Dignity)と流動品位(Accidental Dignity)とがある。基幹品位は主として星がどこのサインのどの角度にあるか、流動品位は主として星のハウスや動きによって評価をする。

【基幹品位の表】(リリーのもの.....人によって点数の付け方は異なる)

サイン居所(D/N)高揚(deg)支配 D/N障害下降境界
羊火D太 19太 木金土火10太20金30木6金14水21火26土30
牛金N月 03金 月火--- 水10月20土30金8水15木22土26火30
双水DDH 03土 水木DT木10火20太30水7木14金21土25火30
蟹月DN木 15金 火土火金10水20月30火6木13水20金27土30
獅太DN--- 太 木土--- 土10木20火30土6水13金19木25火30
乙水N水 15金 月木金太10金20水30水7金13木18土24火30
秤金D土 21土 水火太月10土20木30土6金11木19水24火30
蠍火N--- 金 火金月火10太20金30火6木14金21水27土30
射木DDT 03太 木水DH水10月20土30木8金14水19土25火30
羊土N火 28金 月月木木10火20太30金6水12木18火25土30
瓶土D--- 土 水太--- 金10水20月30土6水12金20木25火30
魚木N金 27金 火水水土10木20火30金8木14水20火26土30
点数+5+4+3-5-4+1+1+1+2

居所(domicile, houseとも)はその天体の「本来の居場所」である。同じ星が2ヶ所にあらわれているものは、D(昼間daytime)とN(夜間nighttime)で別々の居場所を持っているものである。昼間は会社に行って仕事をし、夜には自宅に戻って休んでいるようなもの。天体がこの「本来の居場所」にある場合、良い品位がある。なお、本来は夜の居場所である自宅に昼間に戻っても居心地がいいように、この居場所に関する品位は昼夜関係なく適用できる。

高揚(exaltation)はその星がそのサインの指定の度数で最も勢いを持つというものである。度数の指定はあるが、実際にはそのサインに入っていれば、高揚とみなす。支配(trigon lord)は、各々のサインが属するエレメント(火水風地)に対応して定まるものである。たとえば牡羊サインでは昼間は太陽、夜間は木星がそのエレメントの支配者になる。火の支配者は太陽と木星のほかに土星もあるが、実際には支配する時間帯が存在しない。以下同様に表では左側の天体を昼、右側の天体を夜に適用する。

障害(detriment),下降(fall)はその星がそのサインで居心地が悪い状態になっていることを表す。

面(face)とはいわゆる[デーカン]で、サインを10度ずつ3分割したものである。各々の領域の[支配星]が定まっている。境界(boundary)はサインを5分割したものである。分割の仕方が極めて不規則だが、昔からこういうことになっている(異説もある)。上記の分割はプトレマイオスによるものである。星の配置はサインの先頭のほうにエレメントの支配星、高揚の星、居所にしている星などが来て、最後の境界はかならず火星か土星のマレフィックで締められている。


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