団子

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団子

団子は昔から季節に応じて食べられてきました。

三月は十六団子。山の神様が下りてきて田の神様になる時にお供えするものです。
四月は花見団子。桜を見ながら、桜色の団子や三色団子などをいただきます。
旧暦8月には月見団子。中秋の名月を見ながら、白い団子を頂きます。
十一月にはまた十六団子。今度は田の神様が山に戻って山の神様になるのにお供えします。

団子の起源

日本で団子が作られるようになったのは縄文時代頃であろうと言われます。初期の団子はいわゆる「粢(しとぎ)」で、米・粟(あわ)・稗(ひえ)・黍(きび)・豆・椚(くぬぎ)の実・楢(なら)の実などを粉にして水で練った、火を使わない団子です。これは現在でも民間習俗で死者の枕元に供える枕団子がこの粢の方式です。

「団子(だんご)」という言葉の語源については定かではありませんが、中国の「団子(トゥアンズ,餡入り団子.日本の団子に相当するものは中国では円子.なおちなみに団の旧字は團,円の旧字は圓)」から来たという説、「団」が丸いという意味なので形から来たという説、「団」は集めるという意味で粉を集めて作るからだという説、などなどがあるようです。

串団子は室町時代頃に発生したと言われていますが、最初の頃は5個刺すのが基本でしたが明和年間に4個のものがはやったとされます。現在では団子の大きさ次第で3個から5個の範囲で刺しているようです。

みたらし団子

串団子の王様といっていいのではないかと思います。これは京都の下鴨神社の御手洗祭(みたらしまつり)の神饌菓子が起源であるとされます。伝説では後醍醐天皇が下鴨神社の池で水をすくった所、一つ泡が浮いて、そこから少しだけ離れたところに4個の泡が並んで浮かんだので、その形を取ったとされます。従って本来は串に5本の団子を差す内の頭の1個は他と少し離すのが基本のようです。昔は扇形に広げた10本の串に合計50個刺す形(滋賀県の吉田玉栄堂などで今でもやってるそうです)でしたが、後にたべやすいように1本ずつの形式に変わります。また現在ではそういう形にこだわらず一般に醤油だれの団子をみたらし団子と呼んでいます。京都が本家ではありますが、高山のものが非常に有名です。

きび団子

桃太郎でおなじみの「きび団子」ですが「きび」は「吉備」と「黍」の掛け言葉になっています。岡山の吉備津神社の境内で売られていた菓子が原形とも言われますが、江戸浅草で作られていた黍団子が原形であるとも言われます。作り方はメーカーによって様々ですが、黍粉そのものを練るタイプと、米粉で作って風味付けに黍粉を使うタイプがあります。また1個ずつのものと串刺しタイプとがあります。新幹線に乗っていると岡山付近で必ずこれを売りに来ますね。

笹団子

新潟名物として有名な笹団子。笹の風味がよくて柔らかくて、とてもおいしいですね。緑色なのは笹ではなくよもぎですが、笹に包んだまま蒸しますので、よい香りがつきます。その笹をしばっているのは藺草(いぐさ)です。もともとはまともな米を全部年貢に取られてしまって、残ったクズ米をおいしく食べるための手段として生まれたものだそうです。また上杉謙信の家老の宇佐見駿河守が考案したものだという伝承もあります。

花見団子

月見団子は秋の名物ですが、春には花見団子があります。月見団子が白一色なのに対して花見団子は赤・白・緑と色鮮やか。江戸時代に一般庶民が花見をするようになった頃それにふさわしいものとして登場したと言われます。中には黒・茶まで入った五色団子にしているところもあるようです。

いきなり団子

熊本の名物です。いもが固まりで入っていて素朴な味わい。あつあつの所を食べるのがおいしいです。私も熊本にいくとつい買ってしまいます。

月見団子

お月見に欠かせない月見団子ですが、いつ頃から月見団子が作られていたのかはよく分かりません。喜田川守貞の「守貞謾稿」に月見団子の挿し絵が描かれていますので江戸時代には既にあったようです。しかし平安時代頃の観月宴では池や川などに舟を浮かべて詩を読んだり管弦をしたり歌を歌ったりといったことだったようです。江戸時代にはこの団子の形は江戸では丸型、京都では芋型だったそうです。

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