最初のシリコンバレー企業

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 IBMは発足以来本拠地をニューヨーク州においています。コンピュータの  黎明期に色々な技術を産みだしたMITことマサチューセッツ工科大学のあ  るマサチューセッツも東部の州です(州都はボストン)。

 これに対して近年のアメリカのコンピュータ業界をリードしているのは  西部のシリコンバレーです。

 サンフランシスコ湾の西側。サンフランシスコの50kmほど南にあるレッド  ウッドシティからパロアルト、ロスアルトス、サンタクララ、そしてサン  ノゼまで。この小さな渓谷地帯にアメリカ、そして世界の頭脳が集中して  います。

 Intel, Oracle, Yahoo!, Sun Microsystems, Apple, Hewlett-Packard

これらの企業の中で恐らく最初にここに本拠地を置いたのはHewlett-Packard ではないかと思います。
パロアルトの近くにあるスタンフォード大学の学生だった Dave Packard とBill Hewlett が指導教官の Fred Terman の勧めで1938年、オーディオ 用の発振器を作る事業を始めたのが最初。Packard夫妻がパロアルトのア ディソン通りに家を借り、Billもその裏に小さな家を借りました。そして 他のベンチャー同様、彼らのガレージが最初の製造工場となりました。
彼らの作った発振器 HP200B を8個買ったのがウォルト・ディズニーで、 Disneyはこれを使って映画『Fantasia』を製作します。
そして、1939年1月1日、Hewlett-Packardが設立されました。この名前の 順序はコイントスで決めたとのことです。
先日二人組で始めた会社では一人が営業面、一人が技術面で動いている ケースが多いという話をしたのですが、HP の場合もBill Hewlettが技術 面、Dave Packardが営業・経営面を見ていたようです。
HPは役員個室や服装規定などを作らず、また社員に積極的に自社株を買わ せるなどして、自由な雰囲気の会社を作りました。このスタイルはその後 の多くのシリコンバレーの企業で踏襲され、日本でも1980年代のシステム ソフトなどはそういう雰囲気でした。


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