Windows_NT (Windows New Technology) 
 マイクロソフトが開発した最初の本格的ビジネス用OS。 
  
 DECVMSの後継OSの開発をしていたDave Cutlerらが、同社がそのOSの 
 リリースに消極的になってきたことに不満を持っていたことから、マイクロ 
 ソフトがそのチームを雇用し、当時進んでいたWindows3.1/95系のOS開発とは 
 全く別の部門で自由に新しい世代のOSの開発をさせた。 
  
 (正確に言うと彼らをスカウトしてきたBill Gatesは「何でも好きにやって 
 ください」と言って、何をして欲しいかを言わなかった。そこで困ってしま 
 ったCutlerたちは「じゃ、中断させられてしまったアレの続きを作ろうか」 
 といって、VMS次期OSとして予定していたOSの開発の続きを始めたのである) 
 このOSはVMSという文字のひとつずつ後ろの文字をとってWNTと呼ばれ、やがて 
 マイクロソフトの主力商品であるWindowsになぞらえて、Windows NT という形 
 にまとまる。ただしCutlerらのチームが開発した初期のバージョンのOSは、 
 内部の機能はしっかりしていても、そのまま専門知識のない一般の消費者に 
 提供できるものではなかった。そのため最終的にCutlerらはこの商品版の開発 
 からは外れ、Windows3.1のユーザーインターフェイスに慣れた技術者たちに 
 より操作性の大規模な改善が行われた。 
  
 WindowsNTの最初のバージョンWindowsNT3.1は1993年7月に発売されたが、 
 この時点では半ば見切り発車的な発売であったため、特に元々のCutlerチーム 
 が作ったコア部分とWindowsプログラマ達が改造したインターフェイス部分との 
 整合性があまりよくなく、OS全体の安定性が悪い上に機能的にもあまりめぼしい 
 ものがなかった。しかし翌年発売されたWindowsNT3.5では安定性が大幅に上昇 
 した上にネットワーク機能が充実して、NetWareを導入するよりは安価に 
 社内LANが作れることから大きなセールスをあげ、その後のマイクロソフトの 
 躍進の大きな原動力となった。 
 Windows NT は 4.0 まで発売され、5.0に相当するものはWindows 2000と 
 して発売される。 

Windows_NT_3.1 マイクロソフトが1993年7月に発売したパソコン用OS。  Windows NTの最初のバージョンである。最初のバージョンであるのに   3.1 という番号が付けられているのは、当時マイクロソフトが発売していた  一般向けOSであるWindows 3.1に合わせたものである。    基本的にはUnixのマイクロカーネルの考え方をベースに、システムの  コンポネント化が進められており、各々の機能が独立してまとまって動作し  異なる環境で動かす場合はその部分のインターフェイスを交換するだけで、  全体への影響がでないようにすることができる。    実際Windows NT 3.1 は当初のこのOSのターゲットであったDECの高性能CPU  Alphaをはじめ、マイクロソフトの主ターゲットであるインテルのi386  シリーズ、また当時高性能のマシンによく使用されていたMIPS社のRISC  R4000などでも動作するようになっていた。また、MSDOSWindows3.1  のプログラムはもちろん、OS/2, POSIX などのソフトも動作するように  作られていた。    ファイルシステムはNTFSという新しいシステムを採用した。これはマイクロ  ソフトのOSでは初めて8.3形式を越える長いファイル名が使えるようになった  ものであるが、OS/2HPFSや、後にWindows95で採用されたVFATとは  互換性がない。ファイル名がVFATと同様にUnicodeで格納されるようになって  いて国際化に対応していたのに加え、NetWareほどの強固さではないが簡単な  セキュリティの設定ができるようになっていて、企業のLANを構成する場合の  最低限の不正アクセス防止効果は持っていた。  WindowsNT3.1のネットワークはNetBEUIが標準であったがMacintoshをクライ  アントにする場合、Service for Macintosh という機能を追加すれば、NTの  サーバー内に Macintosh Volume というエリアが作られ、そこにはMacintosh  のファイルが記録できるようになっていた。
Windows_NT_3.5 マイクロソフトが1994年9月に発売したパソコン用OS。  このバージョンはWindows NT 3.1をチューンアップさせたバージョンであり、  3.1より小さなリソースで動作するように設計されていた。またインストーラ  が進化していてグラフィックスカードなどを自動認識するようになり、また  すぐ後にでたWindows95でも使用されたVFATが採用され、各ハードディスク  ごとにNTFSにするかVFATにするかが選択できるようにして、Windows3.1  ユーザとの融通性を高めた。    またネットワーク機能ではそれまでマイクロソフト標準であったNetBEUI  に加え、TCP/IP, IPX/SPXをサポートして、NetWareクライアントでNT  サーバーに接続したり、逆にNTがNetWareのクライアントになったりする  ことができるようになった。更にはDHCPサーバーの機能が搭載された。  このバージョンがWindows NTの完成版であり、実際にここからこのOSの普及  は始まった。この頃NetWareを導入しようかと考えていた企業の多くで、  NetWareより遙かに安い上に、馴染んでいるWindows3.1と似た操作性を持つ  このOSを代わりに導入した企業は多かったが、まだこの時代は日本国内では  シェア的にはむしろNetWareの黄金期が始まった頃で、NTは少数派であった。  なお、NT3.5にはサービスパックがSP1, SP2とリリースされている。
Windows_NT_3.5.1 マイクロソフトが1995年6月に発売したパソコン用OS。  名前のとおり、NT3.5のマイナーバージョンアップ版である。大きな機能  追加としては従来の Alpha, i386, MIPS, に加えて IBMのPowerPCでも  動作するようになったことがあげられる。    NT3.5.1にはサービスパックがSP1, SP2, SP3とリリースされている。
Windows_NT_4.0 マイクロソフトが1996年8月に発売したパソコン用OS。  WindowsNTの名前を持つ最後のOSであり、次のバージョンはWindows2000  になる。このバージョンで初めてWindows95に似たユーザーインターフェイス  が採用され、操作性がバツグンに改善された。  またInternet Explorerの3.0を標準搭載するとともに、NTのサーバー版  にはIISも同梱して、これだけでインターネットのWWWサーバーが作成でき  るようになっていた。NT4.0+IISは、通常であればかなりのネットワークに  関する専門知識がなけりば運用できないWWWサーバーが、ほとんど素人同然の  人にも運用可能であるとして、人気を博し、世界中で多数のIISサーバーが  稼働し始めた。    現在ではNT4.0+IISはセキュリティが弱すぎて、とても使い物にならないが  当時はまだ「古き良き時代」だったのである。  NT4.0のサービスパックはSP6aまでリリースされているが、MIPS社のCPU  はこのリリースの途中で見捨てられてしまった。またNT4.0は当初から  PowerPCを切り捨てており、NT4.0の最後のバージョンまで動かすことが  できたのは、結局インテルのCPUとAlphaだけであった。
Windows_NT_Embedded WindowsNTをベースにした組込機器用OS。  Windows CEでは力不足になるような高度な機器の制御用に使用される。  →Windows_XP_embedded