Windows95 マイクロソフトが1995年8月に発売した32bit版OS。 
 このバージョンが前のWindows 3.xから最も大きく変わったのはMSDOSを 
 必要としなくなったことである。Windows3.x 自体はもうMSDOSには依存して 
 いなかったのであるが、その上で動作するアプリケーションの中にはMSDOS 
 の機能を利用しているものもあったし、Windows 3.x 上のDOS窓では、ほとん 
 どのMSDOS用プログラムが動作したものの、一部のお行儀の悪いソフト 
 (それがしばしば人気ソフトである)がうまく動作してくれなかった。 
 Windows95では、この部分の互換性を高め、最悪の場合 完全にCPUの使用権 
 を渡してしまうモードも利用できるようにして、まず動かないソフトはない 
 ように工夫した。 
  
 外見的に最も変わったのが新しく登場したExplorerである。これは従来の 
 File ManagerProgram Managerを統合するもので、直感的でとても 
 分かりやすいインターフェイスになっていた。 
  
 Explorerは基本的に文書の場所を探して、その文書を「開く」動作によって 
 アプリケーションを起動するものであるが、一方では先にプログラムを起動 
 する考え方に慣れている人たちのためにStart Menuが用意されており、 
 ここにシステムにインストールされる全てのプログラムが登録できるように 
 なっていた。このStart Menuは従来のプログラムマネージャーと互換性が 
 あり、Windows3.1用のプログラムインストーラーにはこのStart Menutが 
 プログラムマネージャーに見えるように工夫してあった。 
  
 またExplorerへの統合によりWindows3.xより逆に見劣りすることになった 
 ラウンチャー機能を補うことも兼ねてショートカットの概念が導入された。 
 これは特定の場所にあるプログラムやドキュメントの「代理」を任意の場所 
 に置いておくもので、これをデスクトップにたくさん並べれば結果的に 
 Windows3.xのプログラムマネージャー的な使い方ができる。(この機能は 
 MacintoshではSystem7で既に「エイリアス」の名前で実現されていた) 
  
 視覚的な面でもうひとつ大きかったのはグラフィック処理エンジンの大幅な 
 改良である。それはほとんど以前のエンジンを作り直したといってもよい 
 ほどの変化があり、画面の描画は凄まじく高速になった。Windows95は最低 
 8MBのメモリで動作したが、本当にその8MBのメモリのマシンで実行させると 
 さすがに仮想記憶(これもWindows95で導入されたものである)をどんどん 
 使い、不足分のメモリを頻繁にディスクにスワップしていた。しかしそれだ 
 けのスワップをしても、Windows3.1で動かしていた時より体感速度が上がっ 
 ていたのである。この改良はひじょうに画期的であった。 
  
 内部的な変化で大きいのはタイムスライスの採用である。Windows3.1でも 
 アプリケーションはファイルの入出力や画面の表示などのタイミングでCPU 
 の使用権を強制的にシステムに取り上げられ他のアプリケーションに渡され 
 ていたが、Windows95では、そういう処理に遭遇せずにアプリケーションが 
 ひたすらメモリの中だけで走っている最中でも、一定の時間がきたら強制的 
 にCPUの使用権を取り上げるようになっている。これによって、かなり行儀が 
 悪いアプリケーションも、他のマナーのよいアプリケーションと共存して 
 使用することができるようになった。しかもWindows95ではメモリの管理 
 方法が異なっているのでWindows/386の時のようにプログラムがメモリアドレス 
 の無効化に考慮する必要はほぼなくなった。 
  
 ファイルシステムで大きかったのはVFATの採用である。このファイルシス 
 テムは従来のMSDOSのファイルシステムFATと互換性があり、たとえばVFAT 
 で作成したフロッピーディスクをMSDOSマシンに持っていけばちゃんとMSDOS 
 のファイルとして読み書きできるように作られているにも関わらず、 
 MacintoshやOS/2,NetWareなどと同様に長いファイル名が使用できるように 
 なっていた。このVFATはWindows95のために開発されたものであるが、1994年 
 9月に発売されたWindows NT 3.5で先行して公開されていた。VFATは従来 
 のMSDOSのFATのファイル記述用のエントリを数個連続して使用して、ひとつ 
 のファイルの情報を格納するようになっており、その先頭の1個が完全にFAT 
 と互換性があるようになっていたので、こういうマネができたのである。 
 VFATにはファイル名はUnicodeで格納されるようになっており、最初から 
 国際化を強く意識したOSとなっていた。 
 またWindows95は、ネットワーク機能でも大きな進歩があった。それまでの 
 MSDOS/WindowsでLANを構成しようとするとかなり大変であったのが、Windows95 
 の場合標準でNetBEUITCP/IPを搭載していて、2台のWindows95パソコン 
 があったらEthernetのクロスケーブルで直結し、あるいは3台以上なら 
 Hubを使って、単に線をつなぐだけでLANになるようになっていた。 

Windows95_OSR (Windows 95 OEM Service Release) Windows95の  マイナーバージョンアップ版。OSR1, OSR2, OSR2.1, OSR2.5 がある。  OSR版はOEM Service Release という名前の通り、各パソコンメーカーの  プレインストール版のOSとしてだけリリースされており、これ自体の  単独の発売は行われていない。内容的には次世代のWindowsである  Windows98の一部の機能を先取りしておりUSBのサポートやFAT32  などの新しい機能が盛り込まれていた。    →Windows_98_Se
Windows95_OSR1 基本的にはWindows95の細かなバグフィックスが行われたほか  Internet Explorerの2.0が搭載されていた。
Windows95_OSR2 1996年10月にマイクロソフトがリリースしたOS。このバージョン  はFAT32が初めて採用されたバージョンである。またハードディスクの  DMA転送が可能となっている。そのため2000年頃までのソフトの中には  「Windows95OSR2以上」を動作条件にしているものがよくあった。  またInternet Explorerの3.0が添付された。
Windows95_OSR2.1 USBのサポートが追加された。これによって特にマウスは  それまでのPS2マウスから新しいUSBマウスへと移行が始まることになる。  またWindows98で本格採用となるWDM(新型ドライバ)が部分的にサポートされた。
Windows95_OSR2.5 Internet Explorer4.0が添付されたのが大きい。これに  よりパソコンの画面の見え方が従来のバージョンとは大きく変わることとなった。
Windows95_Plus! Windows95に主としてインターネット関連の機能を追加する  ためにリリースされたアドインソフト。    Windows95の発売直前にマイクロソフトはこれからはインターネットが重要な  インフラになることに気づき、なんとかWindows95にその機能を盛り込もうと  したが発売に間に合わなかった。そこでWindows95が出てしばらくした所で、  その機能とディスク圧縮ソフトやゲームなどをパックして、Plus!という形で  追加リリースを行ったのである。このPlus!によって、インターネットは一般  に普及しはじめることになる。    →Windows98_Plus!
Windows97 Windows95の次期OSとしてMemphisのコード名で開発されて  いたもので、当初1997年に発売されそうだということで「Windows97」という  仮称が巷で流通していた。しかし結局このOSの発売は1998年にずれこみ  Windows98の名前でリリースされた。