Windows_3.0 マイクロソフトが1990年5月に発売した同社で初めての32bit版OS。 
 元々マイクロソフトはWindowsシリーズは2.1で終わらせる予定で、その後は 
 IBMと共同開発したOS/2をメインにしていく予定であった。しかしOS/2の 
 共同開発はIBMとマイクロソフトとのソフトウェアの開発思想の違いのため 
 難航を極めていた。Windows3.0の開発はその重苦しい空気の中で、Microsoft 
 のたったひとりの技術者の小さな試みからスタートした。 
 1988年の7月頃、OS/2のプロジェクトでの人間関係の摩擦などで極端な精神的 
 疲労に沈んでいたDave Weiss (のちのStorage Technology社長)が休養を申し 
 入れてIBMとの共同開発施設からMicrosoftに戻ってきた。彼はOS/2のあまりの 
 重たさに失望しており、いっそのことWindowsをもっと改良できないかと考えた。 
 Windows/386 はインテルの32bit CPU i386の上で動作しているが、元々i8086 
 という16bit CPU のために作られたMSDOSのアプリケーションとして動作して 
 いるため、本来の i386の機能を生かしきれていない。i386にはUNIXなどと同じ 
 純粋な 32bit のメモリ・アドレス機能が搭載されているのであるが、実際には 
 Windows/386は 16bitCPUの8086/80286との互換モードで動作しているため20bit 
 のメモリアドレスを使用していた。Weissはせっかく会社からもらった自由な 
 時間を使って、デバッガの上でWindows/386を動作させ、このソフトが16bit 
 CPU互換の機能を使用しているところをしらみつぶしに調べ上げて、そこを全部 
 独自に本来のi386の機能を利用するように書き替えてみた。 
  
 この試みは約1ヶ月続けられ、1988年8月ほぼ完全に32bit化されたWindowsが 
 完成するに至った。その試みに注目したのがマイクロソフトNo.2のSteve Balmer 
 であった。彼はこの試みが「行ける」と判断。Bill Gatesの承認もとって、この 
 新しいOSの開発に多くの人員を投入した。 
 そのようにして生まれた珠玉のOSがWindows 3.0 である。同じ"Windows"の名前 
 を使用し、アプリケーションが動いているところを見ただけでは、2.x とそれ 
 ほど変わった感じはしないし、また形式的にはまだMSDOSの上で動作するアプリ 
 ケーションの形は取っていたが、それは従来とは全く違ったソフトウェアであり、 
 Windowsは3.0に至ってはじめて「OS」となったのである。 
 (但し従来ソフトとの互換性のため16bit用のモジュールも持っている。これが 
 ほぼ完全に外れるのはWindows98) 
 Windows3.0の外見上の最大の変化はプログラム・マネージャーの搭載である。 
 それまでのWindowsではファイル・マネージャーが前面に出ており、Windows 
 に初期搭載されている以外のアプリケーションを起動するには、ファイルの 
 一覧からそのプログラムあるいは文書を選んでダブルクリックにより起動する 
 しかなかったが、プログラムマネージャーはよく使うアプリケーションの 
 ラウンチャーとなっていて、ここからソフトを起動することができるように 
 なっていた。プログラムマネージャーには実際のアプリケーションのファイル 
 名とは違う分かりやすい名前を8.3形式にとらわれずに長い名前で記述すること 
 ができたので、一見するとMacintoshのように長いファイル名が使用できるよう 
 になったかのように見えていた。またマイクロソフトはこのプログラムマネー 
 ジャーの仕組みを誰でも利用できるように、プログラムマネージャーにアイコン 
 を加えられるインストーラーの作成が簡単にできる仕組みを完全公開した。 
 またWindows3.0は内部的にも2.xとは比べ物にならないほど機能が強化されて 
 おり、APIも数倍に膨れあがり、プログラムから見た時のメモリの使い方も 
 2.xに比べるとかなり楽になっていた。また2.xのプログラミングではWindows 
 でどうしてもできない操作がかなりあり、わざわざMSDOSのプログラムを書いて 
 それを呼び出してやらねばならないようなケースが多々あったが3.0ではその 
 ようなことをする必要はほとんどなくなった。このため3.0以降にWindowsの 
 プログラム開発を始めた人たちは2.xのソフト開発者が体験したような発狂し 
 そうなほどの開発困難性にはぶつからずに済んだのである。 
  
 このためWindows3.0はその上で動作するアプリケーションがひじょうに多数の 
 ソフトメーカー、ソフトハウスから発売され、またWindows3.0自体が1000万本を 
 越える大きな売り上げを記録し、マイクロソフトを代表するソフトに成長する 
 のである。 
  
 →Windows95

Windows_3.1 マイクロソフトが1992年4月に発売した32bit版OS。  基本的にはWindows 3.1のマイナーバージョンアップであるが、このバージョン  で最も大きなものはTrueTypeの搭載である。    これも最近パソコンを始めた人には信じられない世界であろうが、それまでの  WindowsやMacintoshでは、文字は全て固定サイズのフォントを使用していたので  ある。ただ同じTimeフォントならTimesフォントで、12point Times, 18point  Timesなどとサイズの違うフォントファイルが用意されていたため、用途に応じ  てフォントを切り替えて画面やプリンタに出力していた。しかし12point と  18pointしか用意されていないフォントの36pointの文字を出したいと思っても  その専用のフォントがないので、システムの側で18pointの文字を2倍に拡大  して表示していた。元々の1ドットが4ドットに拡大されているから当然  文字の形はギザギザが目立ち、全く美しくないものとなっていた。  そういう環境を改革するために開発されたソフトがAdobe社のPostScriptで  ある。PostScriptは文字の情報をドットの集まりではなく、線の集まりと考え  ているため(ベクトル・フォントという)ひとつのフォントで、どんなサイズ  の文字を出しても、美しい文字を出力することが可能となっていた。  初期のMacintoshの環境でも、たとえばLaserWriterなどはこのPostScript  を搭載していたので画面で見てひどい表示であってもプリンタに出力すると  きれいに出るという環境があった。しかしLaserWriterはとても高価なプリンタ  であり、一般のユーザーが簡単に利用できるものではなかった。そもそも  PostScriptのライセンス料が高かっため、安いプリンタにはこれは搭載でき  なかったのである。PostScriptは当初はプリンタだけのものであったが後に  ディスプレイ用も開発され、これは当時話題のマシンNeXTなどに搭載されている。  しかしWindowsを開発するMicrosoftも、Macintoshを販売しているAppleも、  もっと普通に(安いライセンス料で....できたらタダで)使えるベクトル  フォントが欲しかった。そこで利害の一致した両社は共同で新しいベクトル  フォントを開発した。これがTrueTypeである。  TrueTypeの最初のバージョンは1989年にリリースされ、Windows3.1以降、  Macintosh System7以降に搭載されている。線の構成要素としてPostScriptが  3次元ベジェ曲線を使用していたのに対してTrueTypeではより簡単な2次元  スプライン曲線を使用しており、パワーの低いマシンでも遅さを感じない  ように工夫している。そしてプロのデザイナーではない一般のユーザーの目  ではPostScriptとTrueTypeの違いはそんなに分からない。
Windows_3.11 マイクロソフトが1992年に発売した32bit版OS。  Windows 3.1のマイナーバージョンアップで、ネットワーク関係の改良が  なされている。
Windows_4 内部的にWindows ver 4の番号を持つOSは下記の通りである。  windows 4.0  Windows 95 および Windows NT4.0  windows 4.10 Windows 98  windows 4.90 Windows Me