USB (Universal Serial Bus) 最近のパソコンに標準装備されているバス 
 でマウス・キーボード・スピーカー・モデムなどを接続する。パソコン側 
 には通常1〜2個のコネクターしか用意されていないがUSBハブで分岐させて 
 最大127個の周辺機器を接続することができる。速度は1.5Mbpsの低速度 
 モードと12Mbpsのフルスピードモードがあって各周辺機器が自分の用途に 
 応じて選択している。低速度モードではケーブル長3mまで、フルスピード 
 モードでは5mまでという設定になっている。 
 USBは発想としてはかつてマッキントッシュで使用されていたADBに似て 
 いる(コネクタに刻印されている記号もADBの記号に似ている)。パソコンの 
 使用中に抜き差ししても構わないし、つなぎ方を変えても特に設定の変更 
 は不要である。マウスなどもそれまで使用されていたPS/2マウスの場合 
 マシンを立ち上げる時に接続しておかなければ、後でコネクタに入れても 
 認識してくれなかったので、USBマウスは特に家庭用としては急速に普及し、 
 相変わらずメーカーがPS/2マウスをパソコンに添付して販売していると 
 いうのに、2000年頃には勢力が逆転した。 
 USBは1996年1月にIntel, Microsoft, Compaq(現HP), Digital Equipment 
 (同じく現HP), IBM, Northen Telecom, NEC の7社が共同で策定した。 
 接続が簡単という利用者側のメリットと、部品コストが安くて済むという 
 製造者側のメリットが一致した製品コンセプトになっている。その後USB 
 はPC98規格にも採用され、またMacintoshでも採用されて完全に標準 
 バスの地位を獲得した。だいたい1998年頃以降に発売されたほとんど全て 
 のパソコンにこれは搭載されており、今やもっとも互換性の高いコネクタ 
 となっている。 
  
 USBの接続線は信号線2本と電源線2本の計4本となっており、マウスのよう 
 な小電力の機器ではここから電源をもらうことにより、自己電源無しで 
 駆動することも可能である。USB1.1の場合、転送方式は3種類ある。 
  
 転送方式      速度 data長  用途・特徴   接続例 
 アイソクロナス転送 12Mbps 1023 リアルタイム転送 スピーカー,MIDI機器 
 バルク転送     12Mbps  64 エラー訂正可能  モデム,TA,プリンタ, 
                           スキャナなど 
 インタラプト転送  12Mbps  64 割込みを      
           1.5Mbps  8 処理可能     キーボード,マウス 
 1.5Mbpsの速度をLS(Low Speed), 12Mbpsの速度をFS(Full Speed)という。 
 USB2.0ではこれにHS(High Speed) の480Mbps転送が加わっている。 
 上記データ長の単位はバイトである。念のため。上記の他にパソコンが 
 各機器からの情報を得るためのコントロール転送というのもある。 
 なおハードディスクなどの高速転送用途にはUSB1.1普及と同時期にIEEE1394 
 が登場して一時的に標準コネクタの地位を獲得したが、USB2.0が登場すると 
 大逆転が起こり、IEE1394機器は急速にその数を減らした。 
  
 →IEEE1394,ADB

USB1.1 最初普及したUSBの規格。
USB2.0 1999年2月にIntel, Compaq, HP, Lucent Technologies, Microsoft,  NEC, Philips が共同で発表したUSBの規格。速度を120〜480Mbpsと高速化  するとともに大幅に信頼性をアップした。このため、パソコンの分野では  コネクタがシンプルすぎて外れやすいIEEE1394からこちらに乗り換える  動きが急速に広がり、USBはSCSIに代わる標準の機器接続インターフェイス  としての地位を確立した。
USBコネクタ USB機器を接続するためのケーブルコネクタ。上流に向かう  ものには A タイプ、下流に向かうものには B タイプと使い分けて誤用を  防いでいる。
USBスピーカー USBで接続するパソコン用のスピーカー。デジタル信号の  ままスピーカーに伝達しており、普通のオーディオコネクタに接続したもの  よりパソコン本体の電気信号によるノイズの影響を受けにくい分、良い音質  を得ることができる。
USBハブ USBの増設をするための中継器。近年マウスやモデムは当たり前と  してAV機器やプリンタ・スキャナ・MO・イーサーコネクタなどと接続する  機器が増えていく傾向があるのに対してパソコン側のUSBコネクタは1個か2個  しかない。ということでこれを分岐させるためのものである。仕様的には  最大6階層(ハブ5個)まで分岐させることができて、バス上に接続可能な装置  の数は127個までである。  基本的にUSBから供給される電源で動作するものと自己電源を持つものがある  が、高速機器を接続する場合は自己電源が必要である。どちらのモードでも  動作するタイプもある。  ただ例えばUSBポートを1個しか持たないノートパソコンにUSBでイーサーネット  に接続しようという場合、その1個を既にUSBマウスで使っているのでハブを入れ  ようとした場合、こういう高速の装置は自己電源方式でなければハブは動作し  ない。結果的に身軽なはずのノートパソコンのそばにあまり小さいとはいえな  いUSBハブと更に電源アダプタまで置くと、大幅に機動性がそがれてしまう。  特にノートパソコンにUSB機器を接続する場合は厳選が必要だし、またたくさん  つなぎたいのであれば最初からコネクタを2個装備したノートパソコンを買う  べきであろう。
USBマウス USBに接続して使用するマウス。現在ではパソコンの主力マウス  となっている。メーカーは相変わらず旧式のPS/2マウスを添付してパソコン  を販売している場合が多いが、マウスは消耗品で1〜2年でトラックボールが  だめになってしまうため買い換えられる確率が高い。その時、こちらが新型  だからということでUSBマウスを選択する人が多いようである。また特にノート  パソコンのユーザーでUSBマウスの便利さを知っている人は最初からそちらに  交換してしまう。  USBマウスの便利さは3点に集約される。ひとつは使用中に抜き差しが可能で  しかも電源を投入後に接続しても認識してくれるので、ノートパソコンで普段は  本体に装備されているタッチパッドやトラックポイントなどを使っていても、  広い場所で使用する時や精密なポインティングをする必要のあるグラフィック  ソフトなどを使う時だけ接続することが可能である。ふたつ目にやはりノート  パソコンでPS/2マウスを接続すると、本来のポインティングデバイスである  タッチパッドなどは利用できなくなってしまうマシンが多いが、USBマウスなら  両方利用できる。第三に、これはデスクトップパソコンでもそうだが、PS/2  マウスは他の機器と競合して動かなくなる場合があるのに対してUSBマウスは  USBさえ動いて入ればよいので、そのような確率が低い。特にデスクトップパソ  コンでマウスが動いてくれない場合は代替できるポインティングデバイスがなく  身動きがとれないので、USBマウスの方が安心である。
USBメモリ USBポートに差して使用するフラッシュメモリ。  2004年頃から昔のフロッピーに代わる、データ交換の標準メディアとして  急速に普及した。最初の製品が出たのは諸説あるが1998〜2000年頃のようで  ある。日本で最初に出たのはIBMが2001年に販売したものではないかと思われる。    ■USBメモリの主な用途  ・他のパソコンとのデータ交換  ・パソコン内に置きたくない大事な情報の保管場所  ・パソコンシステムのロックに使用する(盗難対策)  ・BitLockerの暗号鍵を保存してディスク暗号化の安全性を高める  ・ReadyBoostのキャッシュに使いWindows Vistaを高速化させる。    ■SLCとMLC  フラッシュメモリにはSLC(Single Level Cell)とMLC(Multi Level Cell)が  ある。SLCはひとつのセルに電子があるかないかで1ビット記録するもので、  MLCは1つのセルに出入りする電子の数を数えて数ビット保存するものである。  MLCの方が小さいサイズで大容量化しやすいが、どうしても速度で劣る。  ReadyBoostに使用できるフラッシュメモリはSLCのみである。