IBM (International Business Machine) 世界最大のコンピュータメーカー。 
 世界的に圧倒的なシェアを誇り、コンピュータ以前のPCSの時代から現在 
 のパソコンの時代まで、常にトップ企業であり続けた。 
 1888年Willard Bundyはタイムレコーダーを発明して、その販売会社Bundy 
 Manufacturing Companyを創った。1890年、Herman Hollerithはジャガード 
 の発明したPunch Card を利用した新しい計算機を発明して国政調査局に 
 納入、この機械を販売する会社 Tabulating Machine Company を創った。 
 1891年 Edward Ganby と Orange O. Ozilas が計量器の会社 Computing 
 Scale Company of America を創った。 
  
 1911年、Charles Flint がこれら3つの会社の経営権を取り、合併させて 
 Computing Tabulating Recording Company (CTR) を創った。彼はその会社 
 の経営者としてNCRの元副社長 Thomas Watson をスカウトした。 
  
 Thomas Watson はこの会社の中で PCS部門が最も将来性が高いと判断。こ 
 の部分に力を注ぎ込んで、この会社を大きく成長させた。彼は Think と 
 いう社是を制定、この会社に International Business Machine という 
 壮大な名前を付けるが、会社はまさにその名前の通り、International な 
 巨大企業に成長した。 
  
 1942年頃に電子計算機が誕生し、1951年にUNIVACが実用計算機を販売し始 
 めると、IBMは電算機部門に力を注ぎ、1952年技術計算用のIBM 701、1953 
 年には事務計算用の IBM702 を完成させて、この分野のシェアをUNIVACか 
 ら奪い返した。 
  
 1950年代の後半、IBMは世界初のスーパーコンピュータ STRETCH を開発。 
 その技術を使用して、世界初の「汎用機」IBM 360を発売する。360とは 
 円周の360度であり、技術計算にも、事務計算にも使える、汎用コンピュ 
 ータという意味である。360はその後の全てのメーカーのコンピュータの 
 アーキテクチュアの原型になった。また 360は ICを使用した世界初の 
 商用コンピュータでもある。 
  
 IC技術が発達して、マイコンが登場すると、1981年IBMは IBM-PC を発売。 
 パソコンの分野でも、IBMは MITS,Apple,Atariなどからシェアを奪い取っ 
 た。どんな分野でも負けないという強い向上心がこの会社を支えていた。 
 これほどの企業でも、激震したことが2度あった。一度は DECがミニコン 
 を発売した時、もうひとつが PS/2 の失敗である。  
  
 IBM-PCの登場によってシェアを失ったAppleが市場奪回を目指して画期的 
 な次世代パソコン Macintosh を投入した。これに脅威を覚えたMicrosoft 
 はMacintoshのクローン的な OS MS-Windowsを開発していた。しかし IBM 
 はそんな Microsoft に接近し、本格的なビジネスユースに耐える強力な 
 次世代OSの開発に共同で取りかかる。OS/2 である。そしてこのOS/2を動 
 かすために生まれたパソコンが PS/2 であった。 
  
 ところが PS/2 は搭載した Micro Channel のライセンス料の高さから 
 互換機メーカーにそっぽを向かれてしまい、PS/2 は散々な営業成績と 
 なる。しかも OS/2 のパートナーだったはずの Microsoft は IBMから 
 離れて Windows 95 を発売。IBMは大きな打撃を受けた。 
  
 しかしIBMはめげなかった。プライドを捨てて、「IBM互換機」の互換機 
 である PS/V を発売。この Windowsマシンの世界でもトップ・ブランド 
 の地位を獲得するのである。 
  
 なお、IBMは一方では MacintoshのCPUである PowerPCの共同開発者でも 
 ある。 
 IBMが生み出したものとして他に重要なものとしては、FORTRAN, PL/I, 
 SNA などがある。 

IBM360 IBMが開発した「汎用機」。汎用機というのは現在では大型計算機  の意味で使用されているが、当時は「事務計算にも科学技術計算にも使える」  汎用のマシンという意味であった。これ以前のIBMのマシンは事務計算用の  マシン系列と科学技術計算用のマシン系列が別々の部門で開発・保守・販売  されていた。360は円周の360度を意味し、どの方面にも強いマシンという  ことだったのである。この「360」というネーミングはその後IBMの主系列の  コンピュータの名称としてずっと受け継がれていく。  →IBM
IBM-PC (IBM Personal Computer) IBMが1981年から1986年にかけて販売し  たパソコン。基本的には次の3世代に分かれる。  IBM-PC  1981年発売。i8088 MSDOS.  IBM-XT  1982年発売。i8088 MSDOS.  IBM-PC/AT 1985年発売。i80286 MSDOS.  現在一般に「DOS/V機」と呼ばれているものは i386以降のCPUを搭載した  IBM-PC/ATの互換機である。    なお、XTは eXtended Technology, AT は Advanced Technology である。  それから、分かりやすいようにMSDOSと書いたが、正確にはPCDOSという。  中身も微妙に違い、両者は完全互換ではなかった。これはIBMの互換機  メーカーを苦しめた。  →PS/2
IBMカード 80桁の穿孔ができるパンチカードのこと。
IBM互換機 IBMのコンピュータと互換性のあるコンピュータのこと。  基本的にソフトの互換性とハードの互換性があり、ハードまで含めた互換  性をうたう場合は、ある日突然IBMのマシンの電源を切り、代わりに互換  機の電源を入れれば即使える、というのをうたい文句にした企業もある。    また、最近ではしばしばIBM-PC/AT互換機というのを縮めてIBM互換機と  言っている人もあるが、若干、正確性を欠く表現であろう。
IBM-PC/AT互換機 IBMのPC-ATの互換機のこと。実際にはその指す内容は  時代とともに変わっている。1990年代前半は実際にはDOS/V機のことを  意味していた。これはインテルのi386以上のCPUを搭載しメモリは4MB  程度以上ハードディスク20MB程度以上で、EISAまたPCI仕様の拡張  スロットを持つものをいった。    1995年以降になると事実上Windowsマシンの遠回しな表現として使用  されるようになった。その「Windowsマシン」の中身も時代とともに変化  している。大雑把な『最低限』の水準はおおむね下記のようなものである。     1995年頃 i486 40MHz MM=8MB HD=400MB サウンドブラスタ装備   1997年頃 Pentium 125MHz MM=16MB HD=1.2GB   2000年頃 PentiumII 200MHz MM=32MB HD=2GB USB装備 800x600以上   2002年頃 PentiumIII 400MHz MM=64MB HD=4GB   2006年頃 Core Solo 1GHz MM=1GB HD=20GB   2010年頃 Celeron 1.6GHz MM=2GB HD=80GB   2015年頃 Core i3 2GHz MM=4GB HD=200GB  但し上記は「OSやその周辺ソフトが動作するのに必要なレベル」と  思ったほうがよい。クロック数・メモリやハードディスクについては  上記の倍程度の量がないと、まともにアプリケーションは動かない。  グラフィック系のソフトを動かすにはその更に倍の資源が必要である。  →DOS/V,Windowsマシン