FD (Floppy Disk / Flexible Disk) フロッピー・ディスク、某社系のSEは 
 フレキシブル・ディスクという言い方を好む。また最初に開発したIBMが 
 「diskette(ディスケット)」の商標を持つが、この言い方は日本国内では 
 最近はあまり聞かないかも知れない。 
  
 安価なコンピュータの外部記憶装置で、基本的には磁気ディスクの簡易版 
 という感じである。ポリエステルのフィルムにコバルト酸化鉄が塗布され 
 ており、この表面に磁気でデータを記録する。 
 【物理的大きさ】 
  
  8  inch 1970〜1980年代汎用機やオフコンで使用された 
  5.25inch 1980年代〜1990年代前半にPC98/DOSVで使用された 
  3.5 inch マッキントッシュが最初から採用した 
  3  inch 3.5インチの対抗規格。消滅。 
  2.5 inch ソニーが自社製品に使用。 
  できた順序はこの順序。つまり8インチが出来て順に小さな規格が出来 
  ました。(1969-IBM 8inch-RO, 1971-8inch-RW,1975-シュガード 5.25inch, 
  1981-Sony )しかし1990年代前半にフロッピーのサイズは3.5インチで 
  全てのマシンで確定した。 
   
  これは小さい方が取り扱いやすかったことと、5.25インチは8インチを 
  単に縮小したような形状であったのに対し、3.5インチはハードボディ 
  で衝撃に強く、シャッターで守られていて防塵効果もあるため、家庭 
  や商店などの(専用コンピュータ・ルームに比べて)厳しい環境でも 
  安心して使えるメリットがあったためである。2.5インチは独自規格で 
  普及させられなかった。 
 【データ密度】 
  8  inch 1S 1-side Single-density 約250KB 
       2S 2-side Single-density 約500KB 
       2D 2-side Double-density 約1MB 
  5.25inch & 3.5inch 
       2D 2-side Double-density        約400KB 
       1DD 1-side Double-density Double-track 約400KB 
       2DD 2-side Double-density Double-track 約800KB 
       2HD 2-side High-density Double-track  約1.4MB 
  
  規格は他にもあるが省略する。最終的には、8インチでは2D,  
  5.25/3.5インチでは2HDの規格が主流になった。要するにそのシリーズの 
  中で最大容量のものが好まれた。 
  
 【フォーマット】 
   以下では5.25inchは3.5inchと同じ形式なのでタイトルからは省略する。 
  
  (1)いわゆるIBM形式 
           byte/sec sec/trk trk/cyl cyl/disk 容量 
    8'1S      128    26    1    74   240K 
    8'2S,3.5'2DD  128    26    2    74   480K 
    8'2D,3.5'2HD  256    26    2    74   960K 
  
    データシリンダは1〜74. この他0シリンダがあり、ここにファイル 
    の管理情報が書かれる。8'2D/2HDの0シリンダ0ヘッドは2S/2DDとの 
    互換性のため、128byteセクタでフォーマットされている。また、 
    予備に75〜76シリンダがあり、ディスクに傷などが付いた場合に 
    代替される。 
     
    2D/2HDの0シリンダは (128×26+256×26) byteで、ここに128バイト 
    のデータセットラベルが78個確保される。内ファイルの管理情報 
    が書かれるのは8〜78の71個。7がボリュームラベル。5は代替情報。 
     
    PC98のN88BasicのフォーマットもこのIBM形式に準じているがラベル 
    情報がちょっと不思議な場所に書かれている。詳細は省略。 
  
  (2)MSDOS(Windows)形式 
        byte sec  trk cyl/ byte/  ent  sec sec/ 
         /sec /trk /cyl disk clust  /FAT /FAT root 
    640K(98) 512  9  2   80  1024  634  4   7 
    720K(AT) 512  9  2   80  1024  713  6   7 
    1.2M(98) 1024  8  2   80  1024  1221  2   6 
    1.4M(AT) 512 18  2   80  1024  2847  18  12 
     
    2DDの720K形式(PC-AT用)がこの方式の出発点である。PC98の640K形式 
    は、各トラックの9セクタ目を使用しないことにしてFATを縮小したも 
    のである。つまり640Kと720Kは物理的なフォーマットは同じで、FAT 
    の作り方だけが異なる。 
     
    720Kが元々の形式なのでPC98でも720Kは最初から読み書き可能であっ 
    た。720Kはマッキントッシュでもかなり早い頃から読み書きできてい 
    たので、パソコン間のデータ移行の心強い味方であった。 
     
    2HDの1.2M(PC98),1.4M(PCAT)は各々、別の方式で640K/720Kを拡張し 
    ている。PC98の場合はセクタのサイズを倍にしたが、PC-ATの場合は 
    1トラック当たりのセクタ数を増やした。 
     
    なお、MSDOS形式のフロッピーの先頭は次のような構成である。 
     先頭セクタ:ブート(そのディスクの種類などが書かれている) 
     2〜Xセクタ:FAT×2個(安全のためデュアルで書いている) 
     その後  :ルートディレクトリ 
     
    MSDOSの通常のディレクトリはファイル数が増えればどんどんエント 
    リーが増えていって、サイズに制限は無いが、ルートディレクトリ 
    だけは数が決まっている。2DDの場合で112ファイル(3584byte),2HD 
    の場合で192ファイル(6144byte)である。 
     
    なお、この他、日立B16, 富士通FMR などのMSDOSも独自のフォーマ 
    ットを使用していた。また、PC-ATでは512x15sec で1.2MBという 
    形式も存在する。 
  (3)Macintosh形式 
  
        byte  sec  trk cyl/ sec/ Data 
         /sec  /trk /cyl disk disk Format 
    400K(1DD) 512 8-12  1   80  800 GCR 
    800K(2DD) 512 8-12  2   80 1600 GCR 
    1.4M(2HD) 512  18   2   80 2880 MFM 
  
    マッキントッシュの初期のフロッピー形式は可変トラックを使用して 
    いる。フロッピーは基本的にCAVで処理するので、外側のトラック 
    の方が、内側のトラックよりまばらにデータが書かれている。マック 
    の初期のフロッピーではこれを調整して、外側にたくさん、内側に 
    少なく書くようにして、データ密度を平均化させた。これは恐らくは 
    3.5インチのフロッピーを世界で最初に採用するに当たり、媒体の品 
    質に若干不安があったためであろう。 
     
     track sector/track total 
      0-15   12    16x12=192 
     16-31   11    16x11=176 
     32-47   10    16x10=160 
     48-63    9    16x 9=144 
     64-79    8    16x 8=128 
                合計 800sector. 2DDの場合はこれが両面。 
     
    Macintosh II シリーズ以降で採用されたSuperDrive(FDHD)で利用可能 
    になった1.4MB形式ではPC-ATと同様の固定数トラック方式に変えた。 
    このSuperDriveは PC-ATの720K/1.4M のフロッピーも読むことができる。 
    またその後のマッキントッシュの場合は、Microsoftの1.6MB形式のDMF 
    (Distribution Media Format)も読むことができる。 
 【データ交換余談】 
    私は、日本電気のS3100/N5200のプログラムをしばしば自分のMacintosh 
    上で入力/保守していた。その時、まずS3100のSUL(Source Unit Library) 
    をPC98上で、自作のFCOPY(下記URLで公開.ソース欲しい人はメールして 
    もらえればあげます)で MSDOS形式に変換。これを720KのMSDOS形式の 
    フロッピーに入れて、Macintoshの File Exchange で読み書きしていた。 
     
    fcopy: http://www.vector.co.jp/soft/dos/util/se011628.html 
     
    fcopyはDOS/V版を出して下さいよと随分要望を頂いたのだが、その 
    当時周りに自由に(ほとんど占有して)使えるDOS/V機がなかった為 
    のびのびになり、その内会社をやめてしまって、私自身にデータの 
    変換の必要性がなくなったことで、完全に開発が中断してしまった。 
     
    その頃は作業環境の主力はDOS/V機上のWindows95だったが、Macintoshの 
    ファイルは Ringo Win ( http://web.infoweb.ne.jp/fmw/s11/ringowin/ ) 
    で変換していた。 

FD (File Definition? File Discription?) COBOLのデータ部ファイル節に  おいて、ファイルの実名やレコード形式などを指定する識別子。