オブジェクト指向 (object oriented) 1980年代後半から1990年代に注目された 
 プログラミングの指導原理。プログラムをオブジェクトと呼ばれる独立した 
 要素の有機的な結合体と考え、各オブジェクトの役割を明確にし、そのオブ 
 ジェクトの所有物の操作は全てそのオブジェクト自身に任せ、外部から勝手に 
 いじったりしないようにするようにしようというもの。 
  
 それまでのモジュール単位のプログラミングとの大きな違いはオブジェクト 
 の独立性にある。それまでのプログラミングであれば、人の組織でいえば、 
 総理大臣や県知事が町立小学校の1年2組の担任を指名してもよいようなことに 
 なっていたが、そのようなことを許すと、1年2組の担任の決め方に問題がある 
 ことが分かった時に、誰がその担任を決めたのかを調べるのに手間が掛かって 
 いた。オブジェクト指向では、そのような内部データの直接操作を許さないの 
 で、どうしても指名したかったら、総理大臣→県知事→町長→町教育委員会→ 
 学校長のようにルートに沿って指示を出さなければならない。そのようにする 
 ことによってプログラムの流れが交通整理され、より大きなプログラムを楽に 
 組めるようになるのである。 
  
 オブジェクト指向のもうひとつの重要な概念はクラスである。クラスとは 
 オブジェクトの「ひな形」で、たとえば「小学生」「生徒」「従業員」など 
 はクラスの例である。クラスは一般に階層化されており、それを親子関係に 
 たとえる。例えば「小学生」は「生徒」の子クラスであり、「生徒」は 
 「小学生」の親クラスである。 
  
 オブジェクト指向プログラミングでは一般に、各クラスに対して属性と処理 
 の記述をおこなう。各オブジェクトはクラスのインスタンスと呼ばれる。 
 この時、親クラスで書いた処理がそのまま子クラスでも使える場合は、 
 子クラスについてはその処理の記述を省略することができる。これにより 
 プログラミングは大幅に簡易化することができる。 
  
 このようなオブジェクトとクラスに関する操作を盛り込んだ開発ツールとし 
 てはC++Javaが代表的である。 
  
 またMFCSwingのようなクラスのライブラリが開発ツールの販売元か 
 ら提供されており、一般に多くのソフト作成者がこのような標準的なクラス 
 ライブラリを使用してプログラミングをするため、ソフトの利用者は誰が 
 作ったソフトでも、似たような操作でそのソフトを利用することができる 
 というメリットももたらされた。 
 オブジェクト指向は元々ALTOの開発に伴い作られたSmallTalkが実現し 
 たものである。そのため1990年頃までは、過激な人の中には SamllTalk 
 以外をオブジェクト指向と呼ぶな、と言う人もあった。マイクロソフトの 
 .NET Frameworkは、SmallTalkの考え方や理想をかなり実現している。 
  (1)オブジェクト指向であること 
  (2)豊富なコーディング例が提供されていること 
  (3)Write Once, Run Anywhere 
 WindowsやMacintoshなどのウィンドウシステムはオブジェクト指向の考え 
 無しでは成立しないシステムである。現在ではこれら用のソフトはC++で 
 書かれることが多いが、昔はWindowsはC, MacintoshはPascalがよく用い 
 られていて、プログラマーはそういった古いアーキテクチュアの言語を 
 自分でオブジェクト指向的に使用してプログラムを書いていた。 
  
 →クラス,イベント駆動

オブジェクト指向データベース (object oriented database)  データ自体(クラス)の中に処理手続きまで一緒にカプセル化した  データベース。RDB(リレーショナル・データベース)が普及し始めた頃に  その更に先を行くものとして随分言われたが、言葉だけが先行した感じで、  実用に耐えるものは実際には登場しなかった感もある。    内容的にはHyperCardなどはこれにかなり近いものであった。
オブジェクト指向プログラミング (object oriented programming)  →オブジェクト指向
オブジェクト・ファイル (object file) ソースプログラムのファイルを  コンパイルして、機械語の状態にしたデータが格納されてるファイル。    コンパイルされたままのもの(コンパイルユニット)を指す場合と  リンクまで終わったもの(実行可能ファイル)を指す場合とがある。
オブジェクト・プログラム (object program) ソースプログラムを  コンパイル・リンクして得られた機械語のプログラムのこと。
オフショア (offshore) 海岸から離れた場所、という意味で国内であって  国内でないような微妙な地域のこと。特に金融界では、税金がかからない  か極めて安く、国内法の制限を受けずに様々な金融取引が可能になって  いる地域を指す。タックスヘイブン(租税回避地)とも。    主なものとしてイギリスとアイルランドの間にあるマン島、  カリブ海のケイマン諸島、などがある。香港、シンガポール、なども  それに準じる扱いを受ける。ハワイやタイなども最近は更にそれに似た  役割を果たすようになっているがこれらはむしろオンショアである。  香港は中国に返還された事から今後その役割が縮小される可能性もある。  タックスヘイブンの重要な要素のひとつは政治的な安定性なのである。    マン島もケイマン諸島も小さな島ではあるが、ここに世界中の企業や資産家  の巨大な資金が置かれており、天文学的な桁数の金融取引が日常的に行われ  ている。ここに置かれている資金は実態が見えないこともあり、数年前に  倒産したイタリアの巨大企業の場合、帳簿上はここに置かれていたはずの  数千億円の資金が、調べてみたら実在していない事が分かり大騒動になった。    →オンショア
オフショア開発 (offshore development) システムの開発や運営を  海外の企業に委託すること。この分野では最近、インドが大きな勢力となっ  ている。インドは時差的に欧米と日夜が逆転しているため、夜間のサポート  を委託するのに便利で、しかもインドの技術者は皆英語が出来るので、  とても助かるのである。    インドに刺激されて最近では中国やロシアでも日米欧の企業のシステム開発  を請け負うところが出てきている。ただ最近はオフショア開発の増加に伴い  受託側の技術の低い所が出てきたのと同時に、発注する側の企業でもそういう  委託管理ができないくせに値段だけに釣られて発注して痛い目に遭う所なども  出てきている。
オプション (option) 非標準装備。ハードウェアやソフトウェアに初期状態  では装備されていないものの、容易に装着あるいは有効にすることができる  様々な機器や機能のこと。パソコンの場合は、フロッピーやCD-ROM/DVD,  無線LAN, IEEE 1394 などがオプションになっていることは多い。ソフト  の場合はプレファランスとの違いは微妙である。