Nous sommes trois souverains princes de l'orient Qui voyageons de nos provinces en Occidrnt Pour honorer le Roi des rois, Dans sa naissance. Et recevoir les douces lois Que donne son enfance. 我らは東方の三君主 西方の我らの国を旅している お生まれになった王の中の王を尊敬する為に そしてそのお子が最初にお与えになる優しい戒律を受ける為に Nous voulons rendre nos hommages A sa bonte Et saluer, en pieux Mages Sa majeste Nous arrivons, le coeur content De l'Arabie Pour voir le fils du Tout-Puissant Et l'auteur de la Vie. 我らはその好意に敬意を表し 敬虔なマギとしてその尊厳に挨拶したい 我らは心から喜んでアラビアからやってきた 生命の作者である全てのパワーの息子に会う為に Nous avons dans nos cassolettes Quelques presents Des aromates tres parfaites L'or et l'encens Prenez, Seigneur notre tresor Et nos hommages En recevant la myrrhe et l'or Benissez les rois Mages. 我らは香炉の中に贈り物を少し持ってきた 香りのよいアロマと金とインセンス 主よ、我らの宝物と敬意をお取り下さい 没薬と金を受け取られて、我らマギを祝福して下さい。
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-* この歌詞を送って下さった方から、今谷和徳さんの訳を添付していただいた のですが(度々感謝^^)今谷さんのも私と同様の直訳なので、結局ほとんど 同じ言葉になってしまいます(^^; これは仕方ありませんね。
Mageはそのまま「マギ」と訳しました。フランス語では単数でMage,複数で Magesと規則的な変化をさせていますが、英語ですと単数でMagus,複数でMagi となります。「新世紀エヴァンゲリオン」でも「マギ」と言ってましたね。
キリストが生まれた当時の宗教事情を簡単に見ると、古代にペルシャで行わ れていたゾロアスター教がアレクサンダー大王の遠征によって滅び、ギリシ ャの文化が広く中東地域に普及してヘレニズム文化が栄えた後、今度はロー マの台頭とともに、西方ではミトラ教が急速な普及をとげてやがてローマの 国教の地位を獲得します。それに対して東方ではササン朝ペルシャが復興さ れて、国の復興とともに古代の宗教も復興しようということになって、ゾロ アスター教が復活しました。その復活した新ゾロアスター教の教義を研究し 普及の仕事をしていた人たちが「マギ」です。
ですからキリスト教が発達していった西方社会にとっては「マギ」は異教徒 の司祭であり、そこから怪しげな人といったイメージが膨らんで、この言葉 はやがて Magic(魔術)、Magician(魔術師)という言葉を産み出して行きます。
aromate,encens は最近アロマテラピーが普及していて言葉に抵抗がないと 思いましたので、そのままアロマ・インセンスと訳しました。恐らくはアロ マの方は水溶液かアルコール溶液で、インセンスの方は線香かコーンの形で 持っていったのではないでしょうか。香りが逃げないように香炉に収めて持 っていったものか。(なお、encensは単数も複数もencensです)
myrrhe 没薬(「もつやく」と読む。ミルラ)というのはアラブや東部アフリ カなどだけに生えるカンラン科の木から取れるゴム状の樹脂です。薬として 使用すると止血・消炎・下痢止め・鎮痛などの作用があるとのことで、現代 でもうがい薬などとして利用されているようです。
ということで、それはこちらを参照して下さい。