荒野で40日間過ごす

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■荒野で40日間過ごす

その後、イエスは霊の導きによって荒野に向かい、ここで40日間の断食の 行をしました。

すると空腹に耐えているイエスの前に多数の悪魔が来てイエスを誘惑しまし た。

「神の子なら、この石をパンに変えて見ろ」 「人はパンのみで生きるのではない」

悪魔はイエスを高い山の上に連れていき全世界を見せました。

「私を拝めば、この国を全部お前にやるぞ」 「あなたの神である主を拝み、ただ主に仕えよ、と書いてある」

悪魔は離れ、天使たちが来てイエスに仕えました。


キリストの49日間の断食にちなんで、後のキリスト教では復活祭前の40日 間、肉食を禁止していました。近年では一部の宗派をのぞいては、そこまで しないようです。

しかしこの肉食禁止になる直前の数日間は謝肉祭(カーニバル)ということ になり、盛大に(肉を食って)大騒ぎをする風習です。

だいたいヨーロッパの伝統ではこのカーニバルの期間というのは一種の無法 状態になり、他人の畑の作物を勝手に食ったり、通行人に泥をぶっかけてみ たり、あるいは殴ったり、犬や猫を袋に詰めて2階から投げ落としてみたり とか実にとんでもない状態になったりしていたようです。(むろんこの期間 は、何をしても、人を殺したり大けがさせたりしない限りはおとがめなし)

最近ではこういう荒っぽいカーニバルはさすがに少なくなったと思いますが、 代わって、華やかさで近年のカーニバルの代表とみられているのがブラジル のリオデジャネイロのカーニバル『リオのカーニバル』です。

リオのカーニバルの場合は、多数のサンバ学校(エコラス・ザ・サンバ)の 生徒たちがチームを組んでパレードを繰り広げます。日本の阿波踊りに似た システムですね。リオっ子たちは、この4日間のために1年間働くのだとい います。昔、神田祭・山王祭に命を賭けていた江戸っ子のような気質が、今 このリオに存在するようです。

彼らはまさに命を賭けていますので、この期間リオでは殺人事件もすごい 件数起きるようです。きっと昔の日本の祭も全国、そんなものだったのでは ないでしょうか。最近の日本の祭では死者が出ると責任問題などもいわれる ようですが、おそらく昔は祭で死者が出るのは当たり前だったのでしょう。



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