■アブラハムからヨセフまで アブラハム − イサク − ヤコブ(イスラエル) − ヨセフ
ヤコブは夢の中で天に至る階段を見た。これを「ヤコブの階段(Jacob's
Ladder)」という。その階段は多数の天使たちが上り下りしていた。また、
ある晩川の側の地ペヌエルで、ヤコブは一人の男と一晩中格闘して勝った。
相手は自分が神であることを明かし、ヤコブにイスラエルと改名するよう
に告げた。
ヨセフは兄たちの反感を買って一人エジプトに行った。そこで王の夢を 解いて大変な飢饉が来ることを予知。その前に大量に食料を備蓄すること を提唱して、その責任者に任命される。イエラエルたちも色々あったもの の結局彼を頼ってエジプトへ移り住む。
この王の夢の話は長岡良子さんの「ナイルのほとりの物語」にひじょうに 納得できる解釈にもとづいて記述されていました。(エジプトの宗教改革 やツタンカーメンなどの話に興味のある人には必読の本ですね、これ)
王が不吉な夢を見る。
『私がナイルの岸に立っていると、よく肥えた7頭の雌牛が川から上が ってきて草を食べ始めた。するとその後から今度はやせた7頭の雌牛 が上がってきて、最初に上がってきた7頭の雌牛を食べてしまった』
これはどういう意味だろうかと王が問うが、誰も答えようとしない。その 時ヨセフがその夢を解釈してしまう。「それは7年間のたいへんな豊作の あとに7年間のひどい飢饉が来ることを表している」と。
それは誰もが分かっていて、恐ろしくて口に出せない言葉でした。長岡さ んのマンガではここでヨセフは捕らえられそうになります。ほんとにそう しようとした家臣がいたかも知れません。しかしヨセフは人々の動きをさ えぎって王の前で言葉を続けます。
『しかし飢饉は豊作の後で来るのです。その豊作の7年間にたくさん食糧 を備蓄して、そのあと7年間の飢饉に備えるべきです』
夢の解釈は占いの心得があればできることでしょうが、その次の言葉は、 ヨセフが政治的才能を持っていたことを表します。
感銘した王はただちにヨセフをその食糧大備蓄計画の責任者に任命します。
この物語について、詳しいことは、聖書の創世記39〜47章付近をごらん ください。