月の使者

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月からの使者

月からの使者といえば、月経ですね。この月経の周期と月の満ち欠けの周期がほぼ等しいことは太古より神秘とされていました。これがなぜ一致するのかということについては納得できるような説明はないようです。ひとつの説では、太古まだ人類の祖先が水の中に住んでいた時、月の満ち欠けと連動する潮の満ち引きが体内のリズムに反映されたからではないかともいいます。

「移る」

月経が「移る」というのは良く知られたことですね。男性には理解しがたいことかも知れませんが、家族や親友などで月経の周期が連動してしまうことは実際よくあるようです。太古はひとつの村の女性の月経周期はみな同じだったのではないか、という説もあります。以前、Monel Chemical Sences Center が行った実験では面白い結果が出ています。それによると

このような現象は性フェロモンの働きであるとされています。通常の匂いは鼻の奥の嗅上皮という所で感知しますが、性フェロモンに関しては鼻の下部の鋤鼻器という別の器官で感知することが知られています。そしてこの鋤鼻器で感知した信号は脳の中のより原始的な部分に伝えられる仕組みになっています。つまりフェロモンによって私たちはより生物的な反応を起こす仕組みになっているのです。

女の家

古代には女性たちは月経になると村の中の、月経中の女だけが入ることのできる特別な家に行って2〜3日間過ごしました。この「女の家」は後世男性の民俗学者らにより、女性のけがれをそこに集めるための施設であったとされましたが、近年女性の研究家の意見として、逆に神聖な施設だったのではないかという説も出てきています。すなわち月経中の女性だけが行うことの許された神事などもあり、神域として男性が近づくことが禁止されていた家だったのではないか、という訳です。確かに以前からの説は女性をけがらわしいと考える近世男尊女卑思想に影響されすぎていると思われる面もあり、注目したい意見です。

(この項、後日加筆予定) ↑


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