楓蔦黄(もみじつたきばむ)は七十二候のひとつ(霜降末候)で、現在行われている「定気」法では、太陽の視黄経が220度になった時を言います。毎年だいたい11月1日〜11月3日頃に来て、その後約5日間がこの候の時期となります。
宣明暦では「蟄虫咸俯」、貞享暦では「鶯雛鳴」、宝暦暦・寛政暦では「楓蔦黄」、略本暦では「楓蔦黄」と記載されています。
前の七十二候は霎時施、次の七十二候は山茶始開です。「楓」は「もみじ」と読ませています。モミジやツタが黄色く色づく頃ということ。紅葉(こうよう)の季節ですね。「もみじ」という言葉は、色づく木々の葉全般を指す場合と、カエデ類の一種であるモミジ(イロハモミジ)の木を指す場合とがあります。建物の壁に這わせたりしているツタはブドウ科の植物で、同じブドウ科のヤマブドウなども紅葉を見せます。紅葉する植物はほとんどが落葉樹ですが、なぜ紅葉するのかというのは実は良く分かっていないようです。赤くなるのを紅葉・黄色くなるのを黄葉と書き分ける場合もありますが、一般には黄色くなっても紅葉の文字を使うことが多いです。
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七十二候 | 初春 東風解凍 黄鶯見完 魚上氷 土脈潤起 霞始靆 草木萠動 仲春 蟄虫啓戸 桃始笑 菜虫化蝶 雀始巣 桜始開 雷乃発声 晩春 玄鳥至 鴻雁北 虹始見 葭始生 霜止出苗 牡丹華 初夏 蛙始鳴 蚯蚓出 竹笋生 蚕起食桑 紅花栄 麦秋至 仲夏 螳螂生 腐草為蛍 梅子黄 乃東枯 菖蒲華 半夏生 晩夏 温風至 蓮始開 鷹乃学習 桐始結花 土潤溽暑 大雨時行 初秋 涼風至 寒蝉鳴 蒙霧升降 綿柎開 天地始粛 禾乃登 仲秋 草露白 鶺鴒鳴 玄鳥去 雷乃収声 蟄虫坏戸 水始涸 晩秋 鴻雁来 菊花開 蟋蟀在戸 霜始降 霎時施 楓蔦黄 初冬 山茶始開 地始凍 金盞香 虹蔵不見 朔風払葉 橘始黄 仲冬 閉塞成冬 熊蟄穴 鮭魚群 乃東生 麋角解 雪下出麦 晩冬 芹乃栄 水泉動 雉始鳴 款冬華 水沢腹堅 鶏始乳 |